世相
● 名前を言えば大方が聞いたことくらいはあるはずの、牛丼の大手チェーンのひとつ。そこに属する店がこのところ、あちこち閉店しているというのでweb上から噂になりました。聞けば、店員たちが軒並み辞めて人手が足りずまわらなくなっているのだという。 例…
● 「鎖国」というと、いまどき何を、という顔をされます。怪訝な顔ならまだしも、時には時代錯誤のヘンな人間と決めつけられることも。 なるほど、多くの人がたが学校で、歴史の授業を介して習ってきた「鎖国」というもの言いには、江戸時代の閉鎖性、広い世界に…
ああ、世の中ってこういう具合に変わってゆくのかなあ、と思ったりしています。中国や韓国、大手メディアじゃ「お隣さん」的に取り扱われる国々に対する認識や感覚が、ほんとにこちらが思ってる以上に大きく、それも底の方からゆっくりと地滑りを起こし始め…
● 「夏」のありようが変わっています。「夏」というもの言いで示される、想定される中身がかつてと変わってきている、そういう意味において、です。 「夏」と口にし、眼に入った瞬間に反射的に立ち上がるイメージみたいなもの自体が、すでにあらかじめ設定さ…
● 「いなか」のありようが変わっています。「いなか」というもの言いで示される、想定される中身がかつてと変わってきている、そういう意味において、です。 そんなもの当たり前じゃないか、と観単に言うなかれ。「いなか」と口にし、眼に入った瞬間に反射的…
● 思ってることとやってることがズレちまってる人。というのがいます。 人というより、誰しもそういう状況、そういう場合ってのはあると言えばあるわけですが、それが習い性みたいになっちまってるというのは、また別のモンダイではあります。何がって、まあ…
● マチとイナカ、といったことを、いまさらながらに少し考えています。 古くて新しい問い、ではありますし、またその分陳腐で月並みにしか響かないものでもありますが、でもだからこそ、今のこの21世紀のニッポンにとって大事な問いのはず、という確信もそれ…
しばらく海外で働いていた知り合いが、何年かぶりに帰国しました。 大学関係者というわけでもない、まずはカタギの会社員。それも一部上場の名のある大企業などでなく中小の、自ら一本どっこで渡ってゆくような働きを求められる環境で長らく世渡りしている男…
若い衆が酒を呑まなくなった、と言われます。同じように、タバコを吸わなくなった、とも。 統計類をざっと眺めてみても、タバコは確かに喫煙者人口自体激減していて、特に若い世代にそれが顕著なのですが、酒はとなると、実は全体の消費量がそれほど減ってい…
● 大学で簡単な「しらべもの」をよくさせています。先日も、銭湯について、なんてお題をちょっと出したら、学生たちが眼についたweb情報中心に手早くまとめて持ってきたので、それを素材にやりとりをしていると、なにげにこんな質問が。 「銭湯って昔のお風…
● 勤め先の大学は、札幌ドームの近く。なので、地下鉄東豊線福住駅からの人通りを横目に眺めて、あ、今日はドームで何かあるんだな、と察する次第。その混雑で駅から大学までのバスも多少遅れたりするわけで、学生たちもまたそういう「読み」を普通にしてい…
1. いま「鳥獣店」に着目する理由 ここで言う「鳥獣店」とは、かつては「小鳥屋」などと呼ばれていた、市井の「生きもの商売」のひとつである。文字通り「小鳥」を中心として、それを「趣味」として私的に飼うことを目的とした一般顧客に売買することを主に…
●「北海道」がつまった空港のフロア 昨年の夏、新千歳空港がリニューアル。国際線とのコンコースが完成して、それに伴いいろいろ新しいショップなども並ぶようになりました。いまどきのこととて、小ぎれいなディスプレイにさまざまな商品がうまく並べられて…
● ともあれ、いよいよ選挙である。衆議院の総選挙である。何も偉そうに野党に言われずとも、確かにひさかたぶりの「民意」を示す絶好の機会……のはずである。 前哨戦と言われた都議会選挙は、ご承知の通り、民主党のひとり躍進の結果に終わった。なるほど、自民…
*1 ● メディアの現場でいま、ほんとに何が起こっているのか、誰もが気にするようになってきています。なのに、それでもその〈リアル〉について、つぶさにことばにされることはほぼないまま、です。 このことは、これまでも折に触れて指摘してきました。いわ…
*1 団塊の世代の、特にプチインテリ層 (関川夏央ならば「知的大衆」と呼ぶかも知れません) 特有の世界観や価値観、というのは、そろそろまともに、言葉本来の意味での「歴史」的な文脈での考察対象にしておいた方がいいと思われます。 単なる「サヨク」だの「…
● 「昭和」というもの言いを、若い世代が好んでするようになり始めています。 何か自分たちの感覚からして違う、違和感があるできごとに遭遇すると、それって「昭和」だよね、と口にする。ちょっとした言動や身振りはもとより、テレビや映画の登場人物、レス…
自殺大国と言われるわがニッポン。福井の東尋坊でも保護される人が増えているとか。そんな中、なぜかこのところ身投げや飛び込みがにわかに目につくような気が。報道の濃淡などの理由もあるでしょうが、都内でもよく電車や地下鉄が止まるのはみな何となくご…
「レキジョ」と呼ぶのだそうです。昨今、にわかに増えているという「歴史」好きの女性たち。大河ドラマや小説はもとより、ゲームにマンガ、アニメや同人誌などでも「歴史」ネタは着実に増殖中。興味は実際の史跡やゆかりの土地めぐりなどへと広がり、場所によ…
「便所飯」というもの言いがあります。いや、あるそうです。実際、耳にしたことはありませんが、インターネット界隈でささやかれ、そのせいか多少は雑誌などでもちらほら見かけるように。 いまどきの大学生で、まわりとうまくつきあえないまま、昼メシもひと…
いわゆる「振り込め詐欺」の被害がおさまらないようです。この世界恐慌まがいの状況でなお、被害額は増え続けているとか。手口は国境を超えて、アジアに向けても広まっているとも。お盛んなものです。 もともと、一人暮らしのお年寄りを狙って、という手口だ…
先日、ある学生から「センセイのゼミ出るようになってから、歌詞の意味を気にして音楽を聴くようになっちゃいました」、と言われました。一瞬、何を言われているのかわからなかったのですが、理解するとさすがに眼からウロコが数十枚、音を立てて落っこちま…
● 「格差」ということが、あたりまえのように言われるようになった。 言葉自体は、岩波新書から出た『格差社会』あたりが一応、火付け役ということになるのかも知れない。もともと経済学者の橘木俊詔が書いたものだったから、経済学のバックボーンを持つ術語…
● 同業他社というのは、常に微妙な関係である。まして、業界自体が先細りが見えているとなるとなおのこと。舳先と船底と、それぞれ持ち場居場所は異なれど、いずれ沈みかかって傾き始めた船に乗り合わせているのは同じ。どこから水が入るか、どちらに傾くの…
テレビはもうすぐ「地デジ」に移行しますよ、今のアナログ放送にしか対応してないテレビじゃ見られなくなりますよ、と必死の宣撫工作が、なんともうとましい昨今です。お上のご意向もあり致し方ないのでしょうが、でも、それってすでに「狼少年」状態。めん…
*1 いつの間にか、醤油が「正油」、膾(なます)が「生酢」、になっています。最近のスーパーのラベルに印刷された漢字表記。以前は単なる誤記と見過ごしてましたが、最近は堂々と主流派です。昨今のこと、キーボード入力の変換による誤表記が、それを間違いと…
いつの間にか、醤油が「正油」、膾(なます)が「生酢」、になっています。最近のスーパーのラベルに印刷された漢字表記。以前は単なる誤記と見過ごしてましたが、最近は堂々と主流派で、どうかすると食堂の手書きのメニューなどまでそうなってたり。 昨今のこ…
ちょうど一年たったんでもう一度。でも、もうひとりごとくらいにゃおさめてられないんで、はっきり声に出しておおっぴらに。 ああ、ほんとに心底、鎖国してえ。半島とその向こうのあの無駄にでかい国限定でいいから。 かの冷凍毒入りギョウザ事件、ますます…
嗚呼、そんなにもわれらは餃子を愛していた。それも冷凍のできあいの既製品。冷蔵庫のフリーザーから取り出してフライパンか電子レンジで調理数分。それとも、本来の水餃子風にスープに浮かせても、いや、この季節ならば鍋物の具に放り込んでもよし。子ども…
例のシナ産「毒汚染ギョウザ」の一件、昨年来、こういう「食」がらみのスキャンダル続きでうんざりですが、それほどまでにできあいの冷凍食品がわれらの食卓に不可欠のものになっていることを裏返しに証明してもいるような。 思えば、少し前までギョウザなん…