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世の中のあらかじめ隠されているもの

世の中にはあらかじめ隠されているものがある。少なくとも、そう信じている人がいる。どうやら、通常思われているよりも結構な割合でいるらしい。 そのあらかじめ隠されているものとは、たいていの場合はカネとオンナにまつわっている。そこから先は、地球規…

新聞記者という紋切り型

新聞が正義だった。そこに載る記事は大人ならばとりあえず眼を通しておくべきもの、だった。だから、それを書くのが仕事の新聞記者は、きっと正義の味方だったし、後にもう少し風呂敷が大きくなりその分カタカナになったジャーナリストとなるともう、それだ…

「ネット心中」は珍しいか?

*1 「ネット心中」だそうです。なにせ「心中」ですから、ことはおだやかじゃありません。 「六本木心中」という曲があります。いまをさかのぼること約20年、85年のアン・ルイスのヒット曲。未だにカラオケで好んで歌う人も少なくない、間違いなくニッポ…

目立ってくるぞと勇ましく、帰ってきたら「PTSD」

思い起こしていただきたい。自分には超能力がある、空中浮遊もできると言い張るむさ苦しいヒゲ面の中年男に、瞳孔の開いた優等生顔のいけすかない若者たちがつきまとい、出家だ修行だと宗教のまねごとに血道をあげ、時に象のかぶりもの、妙な着ぐるみで街頭…

パソコン通信管理人(シスオペ)阿見寛(仮名)氏

今度はパソコン通信のサブ・シスオペをやってる人と会ってみましょう、と担当のO氏。パソコン通信はいいけどその“しすおぺ”って何やねん、と尋ねると、フォーラムを運営するシステムオペレーターです、と馬鹿にされた。つまり、サークルの運営係というか座…

「飯島」問題、そして嫌韓感情の水面下

ネット散策の醍醐味のひとつは、表のマスメディアに流れる情報をひとわたり渉猟しての比較考証、批評吟味が容易にできるところにある。そのような無名の篤志家たちが実質二十四時間、入れ替わり立ち替わりであまたひしめいて、報道のプロであるはずのマスメ…

ネット言論、という新たな情報空間

*1マスコミは「ボケ」、ネットは「ツッコミ」 普通の国民が生活の中でインターネットの環境を享受できる度合いはここ七、八年の間に急激に高まってきた。それは、携帯電話というもうひとつのIT革命と並んで、おおげさに言えば日本人の情報生活環境にとって…

「イラク戦争」をめぐるリテラシー

イラク戦争は、マスコミの大方の期待を裏切り米英その他連合軍の歴史的圧勝に終わった。「ベトナムのような泥沼化が」「長期戦は必至」「凄惨な市街戦が繰り広げられる」と言い続けたマスコミとその掌で口に糊する評論家や文化人たちの「定説」を裏切り、開…

麹町電網測候所 マニフェスト

*1 インターネットについて、少し本腰を入れて考えることを始めてみたい。普及してきたとは言え、未だにどこか一部のマニアや特殊な趣味の領域にとどまっているところも根深くあるこのメディアを、そろそろ陽の当たる場所できちんと検分してみることが必要だ…

昭和文学会、コヨーテアグリー、Fast Car……

● ども。先週お伝えした昭和文学会での講演も、何とか無事にこなしてきました。 なにせ、このところ棚落ち著しい文科系のガクモンの、それも一番役立たずな近代ブンガクなんてもんの専門の学会ですから、会場にいらっしゃってたのもセンセイ方と元気なさげな…

続・青柳祐美子が暴れてるらし

うぉ~い、雷太、勝手に「週刊月曜日」で書くネタ決めて前振りすんなっての。今日は昨日のダービーのことでも書こうと思ってたのに、あんたが前振りしたもんだからまたバカ山羊のこと書かなきゃならなくなったじゃんか~。ほんとは【サイバッチ!】インデプス…

SARS (重症急性呼吸器症候群) がやってきた

とうとうSARSが日本上陸、のようであります。 ちなみに、白装束の時の同じでNHKはこの「SARS」ってもの言い、使ってませんね。「新型肺炎」を使ってるようです。なんでかな、と思ったら、一説には同じ発音で別のビョーキがあるんだとか。「全身炎…

「論争」がなくなったワケ

*1 最近、論争というのが表立ってなくなっちまって久しいですねえ。 どうしてこの論争がなくなっちまったのか、以前、あたしゃ総括して説明したことがあります。はしょって言えば、そんなことやらかしたってトクにならない、ってことをみんな気づいちまった…

ひろゆき、表に出始めた?

以前お知らせしたひろゆきとの対談、今発売されている『正論』(産経新聞社)に掲載されています。https://king-biscuit.hatenablog.com/entry/2002/04/15/000000king-biscuit.hatenablog.com と思ったら、やっこさん『朝日新聞』にもインタヴュー記事が出て…

対談 vs. 西村博之 (ひろゆき)

*1 インターネット上の巨大匿名掲示板「2ちゃんねる」。一日三千万ヒットを誇る事実上日本最大、世界でも例のない一大メガサイトになっているのであります。 世間では、西鉄バスジャック事件の犯人が「ネオむぎ茶」の名前で犯行を事前に予告していたとか、…

ニッポンマンガとナショナリズム――『クニミツの政』『突撃!第二少年工科学校』

*1 マンガってのはすでにエイジカルチュア、つまりある世代にとっては重要なメディアだけれどもそれ以外にはどうも……てな代物になりつつある、というのがここのところのあたしの持論。いや、だからマンガはダメだ、って言ってるわけじゃなくて、メディアのラ…

サイバースペースはトンデモワールドか?!

*1 インターネットで肥大化する自意識 インターネットに関しては、バラ色の能書きを垂れる人は腐るほどいるでしょうが、僕などの眼からは、少なくとも日本におけるそれは、どうもやっぱりキチガイと自意識過剰の高速増殖炉ではないか、と思わざるを得ません…

飯野賢治さん 後編 

今、最も注目されているゲームソフト会社ワープの若社長、飯野賢次さんであります。意外にもコンピューターよりも音楽、それもビートルズからYMOにハマった妙な小学生だった生い立ちの続きから、はいどうぞ。 飯野 最初はシンセサイザー買おうと思って御…

飯野賢治さん 前編 

実は不詳わたくし、パソコンだけでなくファミコンというやつも、これまでいじったのは後にも先にもたったの一回。もう何年も前、知り合いの家で初期のシムシティにひと晩ハマったきり。その後何の興味もございませぬ。街のゲーセンもほぼ同様。とにかくRP…

「郵政大臣官房総務課課長補佐」中村伊知哉さん 後編 

「郵政大臣官房総務課課長補佐」中村伊知哉さんの後半戦であります。世間からうかがい知れない中央官庁の仕事について、話は佳境に入ります。 中村 私の机の上には、私の決裁を待ってる法律案やら稟議書やらの間にマッキントッシュとコンパックがポコンと置…

「郵政大臣官房総務課課長補佐」中村伊知哉さん 前編 

もらった名刺の肩書が「郵政大臣官房総務課課長補佐」。おお、こりゃバリバリの若手官僚であるぞ。 「官僚」というと何か無条件で悪いヤツというイメージになっちまってる昨今だが、しかしその実体はなかなか見えてこない。とりわけ、三十代以下の若い世代が…

伊藤穣一さん 後編 

二十代にして今の日本のインターネットまわりの世間じゃみるみるちょっとした顔になったという時代の寵児、伊藤穣一さんにお話をうかがっております。そのとんでもない最先端ぶりの一端をさらにたっぷりお楽しみ下さい。 ――インターネット以前に、今の日本人…

伊藤穣一さん 前編 

インターネットは英語を読めなきゃ話にならない。だからありゃ英語帝国主義の先兵で、と小生言い張るのだが、そんな能書きこいてる間にそのインターネット英語の解説本を書いて商売した男がいる。伊藤穣一さんという。まだ二十代というが他にもあちこち顔を…

パソコン通信シスオペ 阿見寛さん(仮名) 後編

前回に引き続き、パソコン通信のサブ・シスオペをやっている阿見寛さん(仮名)にお話をうかがっております。 フォーラムの場でのもの言いの作法をよくわからない、ただ質問ばかりして実はかまって欲しいだけといった対話不能の人間の参入に対してどのように…

パソコン通信シスオペ 阿見寛さん(仮名) 前編

今度はパソコン通信のサブ・シスオペをやってる人と会ってみましょう、と担当のO氏。パソコン通信はいいけどその“しすおぺ”って何やねん、と尋ねると、フォーラムを運営するシステムオペレーターです、と馬鹿にされた。つまり、サークルの運営係というか座…

『日経ネットナビ』編集長 桜井敏昭さん

いやはや、猫も杓子もインターネットである。雑誌の世界でもインターネットの専門誌が続々創刊されているとか。中でも、小室哲哉を起用したCMで話題になっているのが『日経ネットナビ』。こちとらパソコン音痴にはどの雑誌も同じにしか見えないけれども、…

株式会社「デジタローグ」社長 江並直美さん

「電子出版」というのがある。紙の書物でなく、CD-ROMなどを媒体にした出版を行う事業のこととか。今回はその電子出版事業で名をはせる「デジタローグ」社長、江並直美さんにお会いした。 ――写真集の『イエローズ』は爆発的に売れましたそうですね。 …

有限会社「インフォトランス」社長 千田丈慈さん

インターネットのプロバイダーの会社を始めた若い人がいるんですけど、会いませんか、と編集のO氏。そりゃいいけど、それこそ昆虫みたいなツラしたデジタル思考のいけすかないガキじゃないの、とわれながら情けないほどベタなオヤジの偏見丸出しで構えて訪…

『EYECOM』編集長 福岡俊弘さん

大月です。パソコン雑誌で「パソコンなんていらない」てな看板掲げて商売しようなんて、というジト眼の視線をひしひしと感じつつ、まずは店開きさせていただきます。 えー、看板通り小生パソコンは使えませんし、ひとまず使う気もありません。職場に導入され…