『噂の真相』15周年

 『噂の真相』が創刊十五周年を迎えた。

 発行部数についてはもったいつけて一切沈黙を守っているが、流通その他の周辺情報から推測すると八万部前後は出ている様子。このような規模の小さな雑誌が廃刊、あるいは事実上寝たきり状態になってゆく中、曲がりなりにもそれだけの部数を保ち、刊行を続けてきたその努力については、中身はともかくとりあえず素直に敬意を表すべきだろう。

 しかし、それにしてもこの雑誌、つくづく品がない。その他のメディアがネタ元にしていることをアリバイに、ちょっと聞きかじった情報をロクに裏も取らない「噂」の段階で活字にして垂れ流すことを一生懸命正当化しようとするのだが、その古めかしい正義漢ぶりはこのご時世ではやはり滑稽ですらある。今回、巻末の特集ページに編集長の岡留安則と思われる文体で読者からの疑問に答えるという形の一問一答も掲載されているが、そこから読み取れるのは「タブーなきメディア」を金科玉条にした下卑た商業主義以上のものではない。その意味で、このところ続いている『宝島30』とのいがみあいなども、かつての新左翼セクト内ゲバ以上にはとても見えず、冷戦崩壊以降の言論状況に対応しようとしている点については『宝島30』の方に軍配をあげるが、しかしそれが今どきの若者特有のこまっしゃくれた他者への不寛容につながるとなるとこれはこれで不快で、どっちにしても品のないことにかけては甲乙つけがたい。

 いや、品のない商業主義結構。年収数千万と噂される編集長がサングラスかけて外車乗り回すのも大いに結構。どう転んでもメディア商売、そんなにまともな仕事ではないのだ。にしても、そんな仕事であるからこそ、自分たちの姿を鏡に映して正視するくらいの品性は欲しい。品のなさに開き直る、その手口にもおのずと品性は現われる。    (鳳)