元気出せ、サンデー毎日!

 えー、わが『サンデー毎日』の編集長が新しい方に代わられたそうであります。のみならず、かなり大がかりな人事刷新が行なわれた様子。いや、こちとら屋台引いてる単なる零細出入り業者ですからそれ以上のことはよくわかりませんが、暖簾も格式もある大店(おおだな)商売ってのは何にせよ大変なんだなあ、と改めて思います。

 いや、新聞社系の週刊誌って、今どきほんとに商売難しいと思いますよ。だって、週刊誌なんてぶっちゃけた話、『週刊ポスト』と『週刊現代』でほとんど用が足りちまってるわけで、それじゃちょっと、という向きは、オヤジだと『週刊新潮』『週刊文春』あたり、若い衆は情けないけど『SPA!』てな具合に選びわけてく。そんな中で、わざわざ『サンデー毎日』を選んで読んで下さる方などそりゃもう神様みたいなもんです。

 と言って、しょせんは新聞社系の悲しさ、犯罪スレスレのえげつないスクープ合戦に本腰入れて参戦するほど育ちも悪くないし、売れるからって臆面もなく毛つき裸写真を放り出すほどもの欲し気にもなれないし、ならない。さらに『サンデー毎日』固有の難儀としては、新聞社系でございと優等生ぶったところでそんなにサマにもならないときてる。となると、もうこりゃ開き直るしかないっしょ。

 この際だから言っちまいますが、どうせ毎日なんですから。いや、これ、悪い意味じゃなくて、なんか、毎日ってみなさん真面目な方が多くて、とりわけ若い世代に顕著なんだけど、一生懸命に「新聞記者」や「ジャーナリスト」を演じようとしてらっしゃるような、そんな真面目さが色濃くありますからね。それがこちとら屋台のオヤジには、妙に辛かったりするんですよ。

 そんな毎日が朝日の真似してみたところでしょうがないじゃないっすか。どうせなら「うらやましいぞ、朝日!」てな特集組んで、どれくらい給料が違うもんか泣き笑いしながらバラしちまうとか、なんかそういう掟破りやっちまうやんちゃな元気ぐらい出さないと、いつまでたってもガラの悪い出版社系週刊誌にガンつけられるばかりか、同じ新聞社系でも朝日みたいな優等生にナメられっぱなしですぜ。そんなの、二重に不幸でんがな。何かあったら、「いやあ、すいません、なんせ毎日なもんで」と潔く頭かいて、また厚かましく肉薄してく、そういう育ちのいい元気の良さの「まっとうさ」って、『サンデー毎日』の味なんだと思うんすけどねえ。

 そういう「まっとうさ」って実は今、一番信頼されたりするんだと思うんですよ。で、その「まっとうさ」ってのは、別に思想がどうのじゃなくて、世間が素朴に思ってることを素朴に記事に反映させようとする、そういう風通しの良さ、肩の力を抜いた身振りにこそ宿るもんですしね。

 やっちまいましょうよ、ね。同じことやってカネにもならなきゃサマにもならないんだったら、そんなもん、もう元気出しておもしろいことやるっきゃないっしょ!