田嶋陽子、かく闘えり!(笑)

 しかし、これほど世間に注目された選挙も近年、珍しかったのではないでしょうか。いや、ほんとに。

 他でもない、先の統一地方選挙で神奈川県知事候補に名乗りをあげた田嶋陽子センセであります。

 この御仁については、もう説明なんぞ不要でしょう。考えなしの俗流フェミニズム(なのか、やっぱりこれでも)、何でもかんでも「オトコ社会が悪いのよ!」を金科玉条の如く振り回して、海千山千跋扈するメディア芸人の修羅場をあっぱれ正面突破、『TVタックル』その他のテレビ番組で勇名をはせ、ココロある方面からのブーイングも何のその、世のオバサン、女性大衆の気分をそこそこ吸着させて、その勢いで社民党から比例代表参議院選に出馬して四十万票あまりを獲得して当選したかと思えば、国会の代表質問に起用されては閣僚に向かって「塩ジイ、黙れ!」などと暴言を吐く錯乱状態を満天下に開陳。さすがに大方の失笑を買った後で、国会ではあたしのやりたいことができない、とか言いながらいきなり職場放棄のトンヅラ。おりからの日本人拉致疑惑にからんでこれまでの社会党社民党北朝鮮労働党との関係を聞かれても「そんなの知らなかった」と開き直ったその舌の根も乾かぬうちに『週刊文春』誌上での阿川佐和子(こいつもこいつだが)との対談で「実は知ってたわよ」といきなり前言撤回でバカの上塗り往復ビンタ。いやもう、こんなに全身全霊でオモシロイタい物件は、いまどき他には暴れん坊将軍サマの率いるかの北朝鮮くらいのもんです。そのへん含めての「人気」ということならば、まあ、わからないでもない。

 けれども、オモシロがってばかりもいられなくなったのは、その田嶋センセがいきなり神奈川県知事選挙に打って出る、というニュースが世の中をかけめぐってからでした。隣の不幸は鴨の味、とかで、おのれに関係ない地方のことならこんなバカな物件は笑って楽しんでいればいいようなもんですが、こと地元の知事になるというと話は別。一転、このバカ物件が地方行政を牛耳るかも知れない危機が自分ごとになった神奈川県民の悲鳴と、その他日本国民の同情と無責任な冷やかしの交錯した中で、その選挙戦は始まりました。田嶋が知事になったら住民票移動する、多摩川に関所設けろ、オトコは男性税とか課せられてえらいことになるのでは、などなど、いたいけなネット大衆たちを中心に、田嶋県政の恐怖は現実のものになってゆきました。

 今となってはもちろん結果はご存じの通り、わがニッポン国民の健全さ、観客民主主義状況でのスタビリティーのありようを示した形になって、まずはご同慶の至りだったのですが、それはそれとして、果たしてこの田嶋バカセンセ、どのように地方の知事選挙を戦ってらしたのか、どんなバカぶりを神奈川県民にさらしていたのかをご覧ください。



袖口に金糸で星の刺繍が散りばめられた真っ赤なジャケットに白いパンツ、そして白の目測10センチ程度は上げ底のスニーカー。おん年当年とって62歳。かの田嶋陽子センセの神奈川県知事選挙 参戦時の装束とは、まずもってこのようなものでした(画像参照)。

 最初に出向いたのは4月1日、エイプリルフール。横浜市上大岡駅前での遊説の現場でした。予定の時間より前には駅前に小さな白いワゴン車が停まっていて、ボランティアだという支援者たちが揃いの蛍光グリーンのジャンパーを羽織って、例によって拡声器で「田嶋陽子がやってきます〜」と宣伝にこれ勤めていましたが、道行く買い物客などの反応は気の毒なくらいに悪かったです。というか、ほとんど無視。サラ金ティッシュ配りと選ぶところはありません。積極的にターゲットにされていた女性もさることながら、オヤジたちときた日にゃ、声かけられたらいやなものでも見たみたいに顔そむけたり、眉根にシワ寄せて足早に立ち去ったりで、中には逆に運動員に何か文句をつけたりするのもいたくらい。メディアでのキャラ通り、単なる珍獣、はた迷惑な見世物、といった印象はぬぐえません。

 それを知ってか知らずか、「テレビとはまた違う田嶋が見られます〜」と、メディアでのキャラとは違うということを、運動員もさかんに強調していました。それはそれとしても、選挙戦でのキャッチフレーズらしい「快住かながわ」というのはどう聞いても「怪獣」にしか聞こえない。「ゴジラではありません、田嶋陽子です」と言うのもギャグのつもりでしょうが、まるでシャレになってません。

 また、「田嶋は電車でやってきます、歩いてみなさんのところにやってきます」という点も、やたらに強調していました。エコってことなんですかねえ。で、予定の時間より十分くらい遅れて、駅の北側の方から舗道をゆっくりと歩いてきた赤い物体が。田嶋センセでありました。にこやかに手を振りながら、通りすがりの人たちにも愛想たっぷり。「あ、テレビに出てる人だ」といった感じで、さすがに何人かが取り巻くようなカタチになってきました。

 選挙と言えば演説がつきもの。おのれの政策政見を有権者に訴える、というのが常識です。田嶋センセはやたらと歩き回ってるだけなんで、そのうち立ち止まってどこかでやるんだろうと思っていたら、センセったらいつまでたっても道行く人と握手したり声かけたり愛想振りまくばかりで、ご自分の主義主張や政策などを訴える気配はまるでなし。結局、ここ上大岡では最後まで演説はしないまんまでした。こんなの、あり?
 学校帰りの中学生や高校生なんかの若い衆は、いまどきのこととてカメラつき携帯をふりかざしてセンセの画像をゲットしたり、一緒に並んだツーショットを友だちに撮ってもらったり。「選挙権あるの? お家の人に選挙行ってって言っといてね!」とセンセも必死で声かけてましたが、効果あったんでしょうかねえ。

 道端には資金カンパをお願いする箱が置いてあって、また同じ箱をセンセの脇をプラカードを持ってついて歩く運動員も抱えてたりして、この「100円以上カンパしてくれた方にはポスターをさしあげます」というのは、この時点ではおおっぴらに宣伝していました。これが後になって物議を醸すとは、神のみぞ知る、だったのですが。

  • 4月2日
    • 16:00〜17:00 茅ヶ崎駅北口デッキ
    • 18:00〜19:00 平塚駅北口
    • 20:00〜21:00 藤沢市湘南台の県議予定候補の鹿島さく子さんの事務所にて交流会
  • 3日
    • 16:00〜17:00 大船駅東口
    • 18:30〜19:30 小田原駅東口
    • 20:00〜21:00 小田原城跡公園 夜桜挨拶
  • 4日
    • 16:00〜16:30 白楽駅六角橋商店街
    • 17:00〜17:30 反町駅
    • 18:30〜19:30 戸塚駅西口
    • 20:00〜20:45 戸塚駅そば〜柏尾川夜桜見物ごあいさつ
    • 21:00〜      戸塚駅西口そば〜「バモス」にて戸塚の支持者らと「カラオケ」交流

 選挙事務所に問い合わせてもらっていたのですが、田嶋の遊説スケジュールは前日にならないとわからない、とのことで、どうも推測するに今回の出馬、準備自体かなり泥縄だったようです。とは言え、全国区の参議院議員だっただけあって、ターミナル駅近辺での顔見せと、花見の季節ということもあって、花見会場に顔を出して媚びを売ろうという戦略のようです。

 実際、田嶋センセ、街頭での演説というのは、少なくともこの選挙戦の前半の段階では、他の場所でもほとんどやっていなかったようです。政策うんぬんよりも顔、キャラだけで勝負できる――そういう思惑が田嶋センセ陣営には明らかにあったようですな。でなきゃ、人ゴミで愛想振りまいて記念写真に納まるだけが選挙運動だなんてナメたこと、できるわけありません。うがった見方をすれば、ヘタに演説ぶって政策示してバカさらすよりも、キャラ一発で考えなしの浮動票をとりこんだ方がトク、ということなんでしょうが、まあ、「都市無党派層に期待」なんてことをぬかすいまどきの野党と同じで、この観客民主主義下の大衆状況をほとほとナメきってます。天罰くだるのも当たり前ですな。

  • 8日
    • 13:00〜14:00 藤沢駅北口デッキ 県議候補鹿島さく子さんとジョイント
    • 15:00〜16:00 同上
    • 18:30〜19:30 本厚木駅北口 県議候補内海みつおさんとジョイント
    • 20:00〜21:00 県議候補 内海みつおさんの事務所で個人演説会
  • 9日
    • 15:00〜16:00 小田急新百合ヶ丘南口 デッキ
    • 17:00〜18:00 橋本駅北口 県議候補 長谷川くみ子さんとジョイント
    • 19:00〜20:00 小田急線 相模大野駅デッキ上北側 
    • 21:00〜22:00 通勤帰りのみなさんにご挨拶
  • 10日
    • 13:00〜14:00 横浜駅西口
    • 15:30〜16:30 溝の口駅 デッキ
    • 17:30〜18:30 東横線 日吉駅西口 県議候補 木内ひろしさん、市議候補 与那原ひろこさんとジョイント
    • 19:00〜20:00 東横線 綱島駅東口 同上
    • 21:00〜22:00 同上 同上
  • 11日
    • 12:00〜13:00 横浜駅 相鉄ジョイナス入り口
    • 15:00〜16:00 川崎駅東口 ポルタ入り口
    • 17:00〜18:00 横浜駅東口 ポルタ入り口
    • 19:00〜20:00 横浜駅西口 高島屋
    • 21:00〜22:00 藤沢駅北口 デッキ
  • 12日
    • 12:00〜13:00 横浜駅西口 高島屋
    • 15:00〜16:00 川崎駅東口 アゼリア入り口
    • 17:00〜18:00 横浜駅東口 ポルタ入り口
    • 19:00〜20:00 横浜駅 相鉄ジョイナス入り口

 選挙戦も終盤に近づいてくると、さすがに何か能書き言わないことにはおさまりがつかないと思ったのか、できあいのビール箱のようなお立ち台に立って、政見演説のようなことをするようになりました。横浜や川崎の駅近辺だと、通勤通学の人の流れがごったがえすわけで、注目度もそれなりと思っていたのですが、フタをあけてみるとこれも案外不発。数十人単位での取り巻きはできるのですが、やはり携帯カメラ片手の若い衆か、でなきゃ明らかに話のタネに、といった感じの野次馬が大勢を占めていて、苦笑しながら通りすぎる、という人が多かったようです。まあ、ドクター中松並みの泡沫候補扱い、ってことですか。


 ちなみに、HPその他で公にされていたセンセの公約、というのはこんなのでした。

 1 家族、家庭内の夫婦関係の対等をはかるため、民法改正──選択的夫婦別姓の導入と婚外子差別の廃止などを含め、可能な限り法律を整備する。
 2 国民男女を「世帯単位」でカウントする現行の年金・税制度、社会保障制度を変え、「個人単位制」を導入する。
 3 男女賃金格差・昇進昇格格差の解消(=男女の命の値段の差をなくす)を実施する。また、パート・派遣労働者に対する差別を禁止する。同一価値労働=同一賃金を実現させる。
 4 子育て支援のため、また、老親や「障害者」をケアする家族をサポートするために、「育児・介護休業法」を、組織に所属する人だけでなく、フリーランスの人も含めて充実させる。また、再就職のための再教育システムを徹底し本格的な「再雇用制」の導入をはかる。特に、男性の育児・介護休業や家庭責任の遂行などをしやすくする諸制度が整備されるよう立法措置をはかりたい。
 5 いわゆる「従軍慰安婦」への国家としての謝罪と「個人単位」の補償を早期に実現する。
 6 女性企業家を支援する。その一環として、政府発注の事業の一定パーセントは、女性企業家の会社と取引をする。
 7 女性たちがあらゆる議会と政策決定の場に参画するためのネットワークの充実と法的措置としてのポジテイブ・アクション・プログラムをつくる。 

 ほんとにもう、アタマ痛いです……

 見事なばかりに神奈川県とは直接な〜んも関係ないことばかり並んでますねえ。っていうか、これって国会であれ何であれ、机の上でささっと書き上げただけの考えなしの空虚な作文丸出し。社民党でも民主党でもいいけど、いまどきの「野党」というイデオロギー俗流フェミ@バカ風味で思いっきり単純化してジャーゴンにしたらこんなもの、といったところでしょう。おそらく、なんですが、国会議員時代の政策お勉強メモみたいなものから抜き書きしてでっちあげたもの、なんじゃないでしょうか。

 それにしても、「従軍慰安婦への国家としての謝罪」から「女性企業家を支援する」あたりのくだりなんか、もう正気とは思えない。かの暴れん坊将軍国家、北朝鮮のハチャメチャぶりが、平和憲法になれきったわれらニッポン人の危機意識を覚醒させ、あれだけモメる火種だった有事立法まですんなり国会を通過してしまうご時世ですから、この田嶋陽子なるブツも、もしかしたら北朝鮮と同じで、「ここまでハチャメチャなのはさすがにヤバいよなあ」とフツーの国民に危機感を喚起して、地方行政などにとりついて増長しているフェミファシズム潰し、弱者権力振りかざしの悪弊除去のために仕掛けられた最終兵器彼女なのかも、と思ったりします。

 街頭での演説露出はそれほどでもなかったのですが、支持者かそれに近い人たちの集まる小さな集会では結構好き勝手言ってたようです。と言っても、大筋は街頭でのそれと言ってることはさして変わらないのですが、油断していたのか安心したのか、自ら飛び出した社民党の悪口を平気で言い募る神経には驚きました。だって、どう考えても選挙で自分を支持してくれそうな方面は、社民党の支持者とどうしたってかぶってくるはずじゃないですか。政治家ならばそのへんは慎重になるはずなのに、田嶋センセ、目の前を取り巻いている人は全部アタシの味方なんだわ、とでも言わんばかりに嬉々として社民党のダメさ加減、あたしの正しさ具合だけを延々と語っておられました。

 オンナがある程度働ける環境をつくる、家の中でオトコも家事などを役割分担してもらう、そうやって家族円満ならば子どももおかしくならない……このへんのもの言いだけを耳にしていたら、それはまあそうかも知れない、てなもんです。何も田嶋センセでなくても、何かもっともらしいことを言おうとしたらいまどき高校生でもこの程度のことは言うに違いないし、またその程度の真実は含んだ意見ではあります。

 けれども、それが政策としておおっぴらに流通していいもの言いかとなると話はまた別。まして、「あたしは三十年間大学教授を勤めあげました。その間いろんなことをしました。テレビにも出ました。そのテレビに出ている十年間に、これはたったひとりの運動だ、意識改革だと思ってやってきたんですね。女性差別撤廃、女性の立場をよくするために。でも、それだけじゃダメだ、やっぱり政策としてやらないと変わらないということに気付いてきたんですね」などと自分まんせ〜を垂れ流されるとなると、さすがに鼻白むってもんです。

 センセ自身が教室でどれだけトンデモな大学教員だったか、風聞含めてさまざまなハナシがあるんですが、それについてはひとまず言わないでおきます。「女性学」「ジェンダー論」などと称する学問分野が、ごく一部の真摯な成果があったにせよ、大筋としてはいかに粗製濫造、行き場のない文科系バカや追い詰められた語学教員の自己正当化の方便として教養課程崩壊以降の大学で便利に使い回されていたか、などについても、ここでは問いません。

 ただ、テレビに出る、メディアに露出することは「運動」としてやってたんだ、確固とした戦略の下に自覚してやってたんだ――このもの言いは上野千鶴子以来、宮台真司などに至るまで、ある種の目立ちたがりインテリサマの自己弁護の定番です。その「運動」の中味がどういうものかは別にして、何かそういう目的意識のもとにほんとはニンでもないし好きでもないけどやってるんだ、というポーズ。実はそれは、メディアに露出するのは片手間なんだ、というサベツ意識の反映でしかなく、まただからこそそれは、それまでとは比べものにならないくらい高度な「芸」の求められるいまどきの観客民主主義状況下では最も忌避されるべき横着な態度なのですが、文化人や評論家、論壇系の御仁は往々にしてこのへんに無自覚なまま。かつてのインテリはたとえジャーナリズムに打って出ても、時至れば職を賭して「革命」なり「世直し」の理想に殉じる覚悟があったものですが、いつからかメディア露出は単なる小遣い稼ぎ、そのくせ意識だけは未だ特権的エリートという分裂症状が常態になったようです。それが証拠に、このテの「わかってメディア露出してます」系の連中で、身体張って「運動」やったやつはまず見たことない。おのれはのうのうと安全圏、大学だの研究所だのマスコミレギュラーだのに身を置きながら、意識だけはジャンヌダルク、孤高の革命家であり正義の味方、という自意識は醜悪なだけでなくはた迷惑です。で、田嶋センセもまた、ものの見事にそこにハマってました。

 どだい、『TVタックル』で設定されたあのご自分のキャラを、果たしてどこまで冷静に計測して演じようとしていたのか、あやしいもんです。どう考えても伝統的な夫婦漫才のツッコミ役以上でも以下でもないはずだったものが、何を勘違いしたかジャンヌダルクきどり……ああ、もう、やりきれません。

そこでは、ビートたけしを中心にしたオトコたちは暗黙の了解で「オヤジ」ぶりを割り振られます。それに対して田嶋センセが一刀両断に切り捨ててゆく、と。それはただオンナであることに居直ってるだけで、フェミニズムでも何でもない。「偉そうなことを言っているけれども言いこめられる情けないオヤジ」vs.「普段は言わないでいる本音をズバズバ言うおカミさん」という、かの夫婦漫才の定型そのままであります。テレビという見世物稼業としてはそれはそれ、批判されるべきことでもない。問題なのは、当のその田嶋センセがご自分をそういう夫婦漫才のツッコミ役であることの意味をまるで自覚できず、それどころかフェミニズムの十字軍、全女性の本音を一身に代表してオヤジ陣営に斬り込むジャンヌダルクであるかの如く勘違いし続け、なんとなればそのまま国会にまでなだれこんでしまった、そこがイタいところであります。

 案の定、落選確定後のインタビューでも、「若い人が投票に行かなかったのかなあ」などとやって、さらに失笑を勝ってました。「若い人」あるいは「女性」は常に自分の支持者であるはず、というこの妄想は、先にあげた「運動」幻想の中にいる者はもちろん、「野党」イデオロギーに埋没したいまどきのメディアにも薄く広くとりついています。



 ポスターやビラをカンパと引き換えに、しかもサイン入りで手渡していた、というのが、選挙運動中から「これって選挙違反では?」という声がネットなどでもあがっていました。どうも実際に選管から注意もされていたらしい。なのに、あまり控える気配もなかったのは、自信の現われなのかそれともナメているからなのか、よくわかりませんでしたが、案の定、選挙後にこんな報道が出ました。

神奈川県知事選に出馬した田嶋陽子氏(62)の陣営が選挙期間中に、田嶋氏の直筆サイン入りのビラを横浜市のJR横浜駅前などで販売し、県警から公選法違反(文書図面の頒布)として複数回にわたり警告を受けていたことが13日、分かった。
調べでは、田嶋氏陣営は今月6日、JR横浜駅西口で、掲示板用のポスターを縮小印刷したものに候補の直筆サインを書いたビラを1枚100円で販売した疑い。
県警は、違法なビラの有償頒布として警告をしたが、陣営は川崎市内でも同じビラを販売した。陣営は「ビラはカンパしてくれた人に渡したものだ」などと説明したという。
公職選挙法は選挙運動用ビラの使用について、衆院小選挙区参院についてのみ認めており、地方選挙では禁止されている。
毎日新聞4月13日] ( 2003-04-13-21:13 )

 実際、選挙運動中の11日の段階で、すでに溝ノ口の駅前でカンパと引き換えにビラを受け取った御仁が、私服の警官に呼び止められてビラを没収された、という書き込みがネット上に流れていました。「田嶋、選挙違反で逮捕か?」という情報は、今回のこの選挙を熱心に「監視」していたネット大衆を糸口に、大きな期待と共に広まりました。

 そのせいか、田嶋センセ、投票日翌日から行方不明の雲隠れを決め込み、しばらく姿を見せませんでした。とは言え、そこはそれ厚顔無恥最終兵器彼女のこと、ほとぼりがさめたと踏んだのか、半月ばかりたつと『TVタックル』にいけしゃあしゃあと復帰、使う方も使う方だと思うのですが、相も変わらず「オトコ社会が悪い!」節を吹いておられます。「チャンスがあれば地方自治体の首長になりたい」と公言してはばからないセンセのこと、次はどこの選挙に降臨なさるのか、ココロある向きはくれぐれも監視を怠らない方がよさそうです。