銀行の増長慢

俗に言うメガバンク、六大金融グループの三月末での決算が、過去最高額に達したそうである。投入された公的資金の返済もメドがたったとか。景気回復と言われてもその実感もなく、住宅ローンを返すのにも青息吐息の側から見れば、何ともうらやましい話だ。

公的資金投入、と言えば何かもっともらしいが、要するにわれら国民の血税を勝手に流し込んだだけのこと。もとはと言えばバブル期に考えなしの融資をしまくったツケが一気にまわったのを、自力救済できません、と放り出したところ、それじゃ困る、と国がケツ拭いてくれたわけで、普通の民間企業なら経営陣の責任が問われて倒産のところが、護送船団だか何だか知らないが、銀行というのはいつまでたってもおかいこぐるみの親抱えで、しかも肝心のその戦犯たちは事実上おとがめなし。ATMのあの法外な手数料ひとつ改めることもできず、気がつけばサラ金……もとい、ノンバンクを手下にして汚れ仕事を押しつけ、法律スレスレのあこぎな利率を稼ぎながら、いざ批判が出ると今度はトカゲのしっぽ切りよろしく知らん顔。

 そんな大手銀行連中の親方日の丸ぶりは、もう国民の常識になっている。社会正義とまで大上段にふりかぶらずとも、それってなんか不公平だよなあ、という納得できない気分だけは、もう間違いなく世間に蔓延している。そんな気分や横目でにらむ視線に知らぬ顔をしてわが世の春を再び謳歌するつもりなら、それもよし。この増長慢のツケは必ずまわるだろう。アメリカの陰謀もヘチマもあるか、こんな銀行なら外資の方がずっとまし、と誰もが思い始める日も、そう遠くないと思い知るべし。