パクるなら、芸を見せろっての

 【サイバッチ!】が怒ってます(笑)。それもこの半径30部の【プチバッチ!】でなく、表看板の【サイバッチ!】@8万部、の方で。

 他でもない、このところ連続配信している「●自称・芸能ジャーナリスト=渡邉裕二の卑劣なやり口!! くくくくくく@笑っているのではありません。」という、アレですが。

 この春、例の「きっこ」の正体をめぐって、勝谷誠彦@吉本文化人保守、に「廃刊を賭けて」喧嘩を売った時も雷太ったら、珍しくマジもんで怒ってましたが、今回はそれ以来の怒りよう。穢多は穢多らしく、互いのシノギがらみのあれこれについては最低限眼をつぶりあう、という仁義みたいなものがあるはずですが、どうやら今回の渡邊裕二とやらのやり口ってのは、さしもの電網穢多の【サイバッチ!】大本営にもにわかには許し難いものだったようです。

 え、あたしっすか? そりゃああなた、この際だからもうどんどんやったれ、てなもんです。

 どうせいくら怒ったところで世の中のほとんどにとっちゃ他人ごと、ああ、またなんかヨゴレ同士がなんかいがみあってるわ、以上になるわけもなし。便所コオロギと蛆虫がクソ壺の中でくんずほぐれつやってるのを上から眺められるのが関の山。どうせその程度ならば、なるべく派手におもしろおかしく、クソに混じった未消化のニンジンかすやコーンの粒くらいをその眺めている方々のツラに飛ばすくらいの大立ち回りをしてみせるのが穢多蛆虫の心意気ってもんで。ええ、何ならいつもと違う喧嘩支度仕様の特製フォークひっさげて、先方の事務所だかヤサだかにピンポンダッシュかけるくらいはいつでもやったりますがな。

 それにしても、です。

 どうしてこういうこっぱずかしいパクりをこういう手合いは平然とやっちまうんでしょうか。それもどうせパクるならもっとマシなものからやればいいものを、よりによって【サイバッチ!】からネタをかっぱらってそれを得意顔してばらまくという神経。あたしゃほんっとにわかんない。

 最近世にはびこるブログの多くも、トラックバックだなんだと新しがって能書き言っても、つまるところ他人のネタを引っ張ってきて何かコメント加えて相互につないでゆく、それはそれで相互引用の網の目の中に何か新たな発見もあり得るわけでしょうけど、ただ、それはたかだかその程度のもの、ってことを普通はわきまえた上でのブログ沙汰。テレビのバラエティや討論番組眺めながら、こいつらバカじゃねえの、とこっち側で好き勝手言っているのと基本的に同じ。良くも悪くもそんなもん、です。そこで何か大層なことをやっている、という勘違いをしてしまうと、それこそかのアルファブロガー、だの、web2.0(よくわからんけど)、だの、ネットジャーナリズム、だの、なんだかんだと恥ずかしい自意識肥大を招いちまう。

 渡邊裕二ってのがどういう御仁なのか知ったこっちゃないですが、ただ、そういう他人のネタであれこれ言うだけの「名無しさん」というのだったら、な~んも文句言わん。おそらく、雷太だってそうだと思いますよ。ああ、【サイバッチ!】のネタで何か感想言ってるなあ、こんな意見やあんな罵倒もあるんだなあ、てなもんで、それはそれとしてフィードバックするだけのこと。

 なんでここまで【サイバッチ!】が怒っているか、というと、この手合いは自分がたかだかその程度の「名無しさん」とは絶対に思っていない、その勘違いぶりが許せん、ということなんだと思います。同じ蛆虫、同じ穢多のくせに、その穢多としての引け目も誇りもどこかに放り出して、「ジャーナリズム」っぽい自意識でもって何か託宣垂れたつもりになってやがる、と。

 あらゆるネタは引用されるもので、それ自体はいまどきの情報環境のこと、基本的に致し方ないところはある。ただ、と言って、だからパクりも今やありだ、それはリスペクトだリミックスだ、と開き直るバカは論外。なぜなら、そうやって自らを正当化しようとしていること自体、そんな自分をやっぱり何か特別な、固有な、ユニークな(笑)何ものか、だと思いこみたがっている、そこを前向きにあきらめられていない、ってことですから。ひらたく言えば、煩悩の裏返しに過ぎない、ってこってすが。

 あたし的に言えば、他人のネタを引っ張るなら、その上で何かもうひと味付け加えようとしろよ、ってことです。もっと言えば、何か芸を見せようとしてくれ、ってことなんですが。何をわけわからんことを、と言うなかれ。いまどきの情報環境みたいな状況になればなるほど、そういう心がけのあるなし、ってのは、実はかな~り大きい違いになってくるんでないか、と思ってます。

 世にもう新しいもの何ものもない、とは、ある種のニヒリズムとして、そしてそういうニヒリズムのふりをしたいい格好しい、の身振りとして、昔っからあるものです。そりゃあ確かに世の中なんざそんなもの、いまさら新しいものなんかそうそうあるわきゃない。でも、だからと言って他人のネタを好き放題に引っ張って切り貼りして得意顔していいってこっちゃない。そこに何かちょっとしたひとひねり、微妙な足跡でもつけてみようとする、そうやってまわりを、大げさに言えば同時代を楽しませようとする、そんな心意気を持てるかどうか、それがニンゲンとしてこの先、少しはまっとうになってゆけるかどうかの、大きな条件のひとつになってゆくような気がしています。

●編集後記

 少し前、やっぱりいまどきの情報環境について少し言及した時に、「もっとそのへんの話を聞きたい」みたいな感想を送ってくださった方が何人かいらっしゃいました。半径30人の【プチバッチ!】の何人か、ですから、割合からしたらかなり大きいわけで(笑)、でもまあ、こういう場で長い能書き垂れても始まらないのは百も承知、何より【サイバッチ!】大本営と雷太に「またわけわからん文章グダグダ書いてやがる」と横目でにらまれるのがオチ。だもんで、それはそれでまた別の機会に、ということなんですが、今回の渡邊裕二の一件はそのへんとちょっとからむもので、少しだけ「その先」を展開してみました。


 犬丸りんおじゃる丸の原案 が自殺したそうです。あたしも「おじゃる丸」は「ケロロ軍曹」と並んで実はひそかに大好きで、録画してまで見るほどではないにせよ、時間があえば意識して観る、そんな番組でした。

 享年48歳。同い年、なんですよねえ。筑波大卒で、その関係もあるんでしょうか、何やらあの大塚英志@視界に入ったら即座に全力で殴り倒す標的リストに二十年前から常時掲載中、と何やら悶着があったとかなかったとか、ってことが聞こえてきています。何かこのへんのことでご存じの方、匿名で構いませんので【サイバッチ!】大本営までタレコミ、大歓迎であります。