敵と味方の判別を

 いや、ありがたい。ここ一連の金正日の発作は言わば怪我の功名、いま、ニッポンにとって誰が本当の敵で誰が味方か、この上なくわかりやすく見えるようになりました。

 民主党が小沢代表以下、幹部勢揃いで中国にご機嫌うかがいに、朝日新聞やTBSなど一部マスコミが平壌に招待されていそいそとお出かけした、まさにその間に北朝鮮がミサイル乱れ撃ち、ついでに竹島周辺じゃ韓国の調査船が侵入、いくらなんでもそりゃないでしょ、とアメリカと語らって国連に制裁案提出すれば中国、そしてロシアが難色。ああ、北朝鮮のケツ持ちはやっぱり中国で、韓国もホンネじゃ案の定そっちの味方ですか。かの「脱亜論」そのまんま、「亜細亜東方の悪友」との間の深い溝が百年前と変わりなく、ほうら、ありありと目の当たりに。

 これまで「アジアで日本だけが孤立する」「アメリカ盲従はアジアの信頼をなくす」てな能書きを垂れ続けてきた手合いは、もはや狼少年。小泉の訪米を単なる「卒業旅行」などと揶揄していた人たちも同様。小泉がアメリカで、同時に麻生はロシアのG8外相会議で、共にしっかり二面外交やらかしてたのかも、と見るあたしはヘンでしょうか? あの国賊チャイナスクールが巣食っていたはずの外務省のここにきての豹変はいまひとつ不気味ですが、そのへん含めて、今のニッポンを取り巻く環境がどういうものか、「国際社会」ってやつの手ざわりが普通の国民にも肌で感じられるようになったのは、まさにメディアリテラシーの向上。いまどきまだ、知らしむべからず、でやり過ごそうとする政治家や官僚は、まずこのことを謙虚に畏れてくださいまし。