熟成続けるオーマイニュース

 最後の最後まできっちり笑わせてくれます。こちとら野次馬……あ、いや、「良き観客」の期待を絶対に裏切らない。たいしたもんです、オーマイニュース

 ネットジャーナリズム(笑)の模範を示す市民メディア、というつかみをカマして登場、昨年秋の創刊以来、激戦区の「市民」「リベラル」キャラでお笑い担当として身体張っていましたが、ここにきて年明けから、編集長の鳥越俊太郎が退任か、というネタでいい味出してます。

 他のネットメディアが「退任へ」と報道。オーマイニュース側は「事実無根」と全面否定したものの、当の鳥越さんがはっきり退任を示唆したやりとりが暴露され、音声ファイルまで流れかねない事態に、一気に「聞いてないよ!」状態。このへん、芸としてすでに熟成の域、かのダチョウ倶楽部並みです。

 腹のくくり方が、まずなってない。名のあるジャーナリストだから、という慢心が初手からありあり。本腰入れてネットとつきあう、身をもって学ぶ、という態度でなく、ボクはシロウトだから、という言い訳を準備しつつ、でも本音は活字の高みから見下したままだからあっという間にボロが出る、と。思えば、テレビにおりてきた時も同様だったんでしょうが、それでも何とかしのげたのはまだテレビが元気だったから。筑紫哲也も同様ですが、今やそのテレビでさえも、そんな活字の金看板でごまかせた状況はもう過去のもの、なのに、ああ……

 後任も取りざたされているようですが、元○○編集長、てな看板でゲタはかして、という了見なら、この芸風、また一層磨きがかかること必定。さらなる熟成に期待しましょう。