秩父へ。途中で、四里餅を買う。正丸峠あたりから晴れ間が出てくる。

 大衆文化やサブカルチュア関連、民俗学の概論がらみ、などをピックアップ。洋書についても、久しぶりにゆっくり背表紙を眺めながら選書。大学院では使えるような応用人類学関連やエスノグラフィーにまつわるもの、オーラルヒストリーの概論書、などを書棚から取り出して箱に詰める。もう二十年近く前に向こうから持ってきたものが大部分だけれども、今眺めてみてもそんなにスジの悪い選び方はしてないのでは、と改めて。

 社会人院生をオーラルヒストリーで吸引する、という戦略は、団塊の世代狙いではあるけれども、しかし同時に現役学生も同様「自分語り」ニーズをこちら側に受け皿をつくってやることでもあるはず。単なるインタヴュー、聞き書き、ではなく、それから先の目算も立てた上での「歴史」の復権への寄与。

 洋書のコンテンツをパラパラ眺めながら、「広告に表象されたアメリカ」「表現されたオトコらしさ」といったテーマの論文があたりまえに混じっているあちらのガクモンの空気をひさしぶりに思い出した。あの「観光」というもの言いだけだと、そこに内包されるはずの自文化へのメタな視点の効用が薄れてしまうかも。高度経済成長期の「消費」のディテールを、たとえば雑誌広告の「レトロ」ぶりから蓄積して読み解いてゆく、など、考えればすぐにでもできそうな仕事だと思うのだが、寡聞にしてまだそんなことやっているのをほとんど見たことがない。たとえば、柏木博あたりが率先してやるべきだと思うのだが……

 秩父市内の入り口にある千茶古に初めて入る。
http://www1.ocn.ne.jp/~c.tanaka/annai.html 
 いつもは荒川へ向かう道沿いのシードくらいしか足を向けなかったのだが、理由はおそらくロケーションと、店内が見通せないので暗い印象があったからか。入ってみると、予想よりいい感じの喫茶店だった。コーヒーの味は、まあ、そんなに特徴はないけれども、秩父界隈では雰囲気はいい。

 飯能に抜けるバイパスに「アメリカ中古家具」の看板が。探しながら行ってみると午後一時から夜八時の開店。秩父の帰路立ち寄る。カリモク60、というプランドの取扱店でもあるらしい。知らなかったが、どうもカリモクがレトロモダン系のレプリカっぽい商品の新ラインナップらしい。中古家具も置いてあってセンスは悪くないが、いかんせん価格設定が高い。店主は黒沢年男風のチョイ悪オヤジ系@愛想よしな団塊。店名はCASSANO。ライフの切り抜き、それも広告ページだけをアート的に売りに出していたり、まあ、このへんの感覚もまた団塊以降にフィットするもののような。

070731 origin