試されるミンス&「反米」

 参院選で大勝してしまった民主党、さっそく試されています。小沢代表がシーファーアメリカ大使と会見。まあ、向こうさんにしたら値踏みをしているわけで、間違ったら今後政権交代、なんてこともないではないかもだし、今度防衛大臣になったおねえちゃんと天秤かけてひとつ器量をはかってみるか、てな感じかと。

 でも、忘れちゃいけない。アメリカから見た小沢一郎とは、かつての竹下経世会の「影のフィクサー」であり、当時は尻尾を振って忠誠を誓っていた「元、親米ポチ」な御仁。原爆二発も食らわせたのにいつの間にやら復興しちまったけったいな敗戦国に巣食う土着系ボスの一匹、です。それがどういう経緯でいま、野党第一党の党首になってるのか、そのへんをどう見てるのかは知りませんが、しかし、ひとつ確実にバレてそうなことは、「反米」という身振りの身についてなさ、これです。それは何も彼に限ったことでもなく、昨今「反米」を標榜する日本人の多くに共通する属性ですが、それはまた、われわれの親や先輩たちが達成してきた「豊かさ」がどのような歴史的、社会的条件の下で可能になったのかについて、どれだけ自前の言葉で静かに認識し、考え抜こうとせぬまま生きてきたのか、その無惨な生きた証拠でもあります。

 事実として自衛隊、とりわけ空自や海自は編成からしアメリカの極東戦略と対応している。ほらみろ属国じゃないか、とまたいきなり目くじら立てる向きもおありでしょうが、でも、何か忘れちゃいませんか? 「核の傘」があってこその自衛隊、ってことを。少なくとも、あの北朝鮮もこの中国も、そう思ってこっちを眺めているはず。だとすると……あれ、小沢さんって、もしかしたらホンネは改憲賛成、核武装推進、なんでしょうか。でも、その割には、秘書には確か韓国人女性もいらっしゃったような……