同業他社の不行跡から


 同業他社というのは、常に微妙な関係である。まして、業界自体が先細りが見えているとなるとなおのこと。舳先と船底と、それぞれ持ち場居場所は異なれど、いずれ沈みかかって傾き始めた船に乗り合わせているのは同じ。どこから水が入るか、どちらに傾くのが先が、目先の状態だけで判断して一喜一憂し、自分のまわりはまだ大丈夫、だからこのまままだいけるかも、と勝手に安心立命するだけでは、何も現実を把握しないまま右往左往するのと選ぶところはない。

 恥をさらすようで情けなく、だからこそ口にもしにくいことだが、わが新聞業界の現状というのもおおむねこんなもの。ほんとに全く、そうなのだ。

 皇居のまん前、パレスビルと称する。両端に円筒形のタワーがついた、古いけれどもしゃれた造りは道行く自動車からも眼につく。毎日新聞社。ここを舞台に勃発した、同社ネット展開部門の英文記事に端を発するすったもんだの騒動は、先月も触れたところだが、月をまたがっても一向に事態は鎮静化するどころか、さらに根を張って広がりを持ち始めている。もちろん、表のメディア、マスコミの日々の業務の水準では出にくいところで、しかし確実に粛々と。外国人記者による日本のゴシップメディアなども含めた雑誌ソースでこねくりまわしてこしらえた、ある種国辱的な内容の「日本文化雑感」的な記事が英訳され、延々何年間にもわたって垂れ流され続けていた。それも「毎日新聞」という大手日刊新聞社の名前と信用の下に。かくて、毎日新聞は今やネット住民たちの間では、その呼び名は堂々「変態新聞」に。

9年間に渡って日本人や日本人社会、慣習や日本人女性の中傷誹謗繰り返してきたら「どんな新聞社だって」 大炎上する。 おまけに謝罪なし。記者会見なし。処分と称するものは大甘。あげくに抗議した人に「名誉毀損で訴えるぞ!」と恫喝。聞いたことがないくらいの糞新聞。

OBがそれに輪をかけて屑。三宅のジジイなんて普段は愛国者だの記者魂がどうのとほざいてるのにスルー。この件に関しては一切ノーコメント&言論弾圧たかじんの番組で募集してた毎日新聞に関する批判すら紹介しようとせず。上から下まで腐りまくってるから、ここまで騒動がひどくなった。

毎日変態記事問題はマスコミ業界の麗しい同志愛のためか小さく地味な扱いのため、情報源を毎日新聞問題の情報集積wiki2ch経由の情報に頼らざるを得ないところがあります。(…) 毎日新聞社的にもマスコミ的にも7/20の毎日デイリーニューズ「WaiWai」問題 おわびと調査結果 で幕引きの姿勢が明確です。変態記事問題は内容の酷さから火が付きましたが、大量の燃料を注ぎ込んで大火にしたのは「懲罰的昇進」を始めとする毎日新聞の甘い対応である事は言うまでもありません。形だけの処分と開き直り姿勢が強い批判を呼んでいます。

それでもこの問題に対する、伝え聞く毎日新聞の基本姿勢は、

問題はあくまでも一時的なものでこれで禊は終了。騒いでいるのはごく一部のネットイナゴだけ。

とされますし、外野から見てもこれに則った「人の噂も75日作戦」に終始しているように見えます。毎日新聞はネットが少々騒ごうが、不買運動が起ころうが、ネットの住人と毎日新聞購読者層の重複は少なく、またネットの熱しやすく醒めやすい性質からして、すぐに鎮火すると踏んでいたようです。ただ批判はうるさかったらしく、ネットの騒ぎが鎮火すれば

同業他社とスクラムを組んでネット叩き、ネット規制の大キャンペインで報復する

こうとも豪語しているとされます。この方針はほんの数年前ならある意味「正しい方針」であったかもしれません。また今回の問題で毎日新聞が敵に回しているネットの住人が限定的な層であれば有効かとも思います。しかしこれは読みが甘いというか、ネットの事を知らなすぎるように思います。つくづく新聞社のネット理解なんてその程度のものだと感じます。

どこぞで拾った新聞社社員の日記。  ↓ ↓↓

うちの業界、本なんか読んでる奴は何かと肩身が狭いのよ。

「小賢しい奴」「机上の学問身につけたがる根性無し」 なんてありがたい人物評を受けんのね。

この商売、学問や情報が不必要な訳じゃないんだけど、必要な学問や情報を身につけるのに

「資料や書籍を見つけ出して当たる」のは下の下で、「いつでも電話一本で教えてくれるネタ元を数抱える」のが上等なんだとさ。

題材に対する基本的な理解が無いまんま、足した削ったした新聞記者の伝聞情報より、その題材に実際に取り組んでる人間が書いた一次情報の方が、はるかに正確で鋭いのは理の当然でありますわな。

 すでに膨大に存在する無名のブログ、掲示板の類のほんのひとつに書き込まれている、たとえばこんな見解、あんなご意見。いやもう、どれもこれも原則おおむね異議なし、まさにおっしゃる通りの現状でございます、はい。

今時、ネット好きな若者なら2chは必ずチェックしてますから。

2ch=厨房DQN層なんていう図式は5年ぐらい前にとっくに崩壊しているんだけれども、

アタマが石化している新聞社は認めたくないんでしょう。

 かつて、学生運動なるものがまだ盛んだった頃、「ノンセクトラジカル」なる標語があった。党にもセクトにも属さないまさに無名の名無し学生たちの集まり。それが今の時代、異なる情報環境においては電網世間の「名無しさん」たちの集合として立ち現れる。かつてその「ノンセクトラジカル」に舞い上がった当事者たちがそれから三、四十年の後、新たな「名無しさん」たちの存在を正面から見ることもできなくなっていることを自ら露呈する。因果応報、いやいや、これはやはり輪廻転生と見るべきか。

今時ネットに繋げて2ちゃん使ってる層なんて特殊でも何でもないのに変態社長にはそれがわからんのかね。 変態社長が「あの連中」呼ばわりした中には自分等の客も居るし、金を出してくれるスポンサーやその客だって大勢いる事はちょっと考えりゃわかりそうなモンなのにさ。 考え無しに他のせいにするから敵がドンドン増えてくんだよ。

つか、2ちゃんの主力って30代前後のオサーンに片足つっこんだ連中じゃなかったか。俺もだが。ジョジョネタとかガンダムネタとか銀英伝ネタへの食いつきが異常だぜ。

逆に言うと、リーマンで会社の中でも中堅どころとしてそれぞれの専門分野を持ってそこそこのポジションにいる奴らばかり。実際、毎日新聞の財務体質を分析したりする奴や、会社の総務部で会社の携帯を一斉にiチャネル解約させたりする連中もみかけた。それが実態なのに毎日は2ch=ネットオタクと決めつけているから炎上状態でも効果的な鎮火ができない。

ま、2ちゃんねるの主力を構成している年代層と数を毎日は認めたくないんだろうな。中国の毒ギョーザ事件で日本がスプリング8を使って解析した結果を突きつけても中国側は「受け入れることが出来ない」って言っていたのと同じだ。

うん、2ちゃんで一番多い層は30代。次が40代と20代。 30・40代は絶対数が多いから自然とそうなるよね。

こんな簡単な事が毎日は何故解らないのか…

 怒りをおさえきれない「名無しさん」たちは、毎日新聞に広告を出稿している企業などに、主にメールや電話でクレームをつける行為で対抗。昨今言われるクレーマー、モンスター○○と同じような理不尽な粘着ゴネ得狙いの不埒なやり口と見られるのも覚悟の上、無償の連帯だけを頼りに自ら事態を広く説明し、支持を呼びかけ、それぞれにできることをしつこくいい加減にやり続けることすでにふた月以上、紙の紙面はともかく、ネットの「紙面」での広告出稿はあれよあれよという間に激減、とりあえずは眼に見える「戦果」があがったことでさらに士気は上がるが道理。わが心は「ネット右翼」にあらず。ただの「無名子」、あるいは敢えて言挙げするならば、あの「草莽」に過ぎぬ。

バカが何も辨へずにあまりに簡単にネット右翼ってレッテルを使ひまくったから、本当に「ネット右翼」って集団がゐて、それが「左翼の」毎日を攻撃してるとか勘違ひしてるんだらうな。 どう見ても「大衆的反応」だし、中にゐる人も「大衆」そのもの。無職とか学生が暇をもてあまして積極的に活動するのもかつての学生運動だのと一緒。

 何で吉本隆明の「大衆の原像」論とかを持て囃してた左派の人々が、大衆以外の何者でもないねらーを敵視するのか、本当に理解できない。もの言はぬ大衆を御輿に乗せれば錦の御旗になるが、自分の意思でものを言ふやうになったら、制御できないから打ち棄てるとか、お前らの理論はどんだけ卑劣なんだと。

 


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 確かに、鳴り物入りだった。かの半島出自の「市民的メディア」の新しい形、とも言われていた。誰もが記者として発言、発信できる新しいメディア、ネットを介した民主主義の未来のあり方を切り開く試み、とこれでもかというくらいの千成り瓢箪ならぬ提灯がつけられていた。

 それがあっという間に破綻した。あてとふんどしは何とやら。いや、船出の当初から当の電網世間から揶揄嘲笑失笑罵倒の十字砲火が生暖かく降り注いでいたのだが、じきに飽きられ存続していたことすら忘れられた放置状態の果てに、ここにきてひっそりと店じまい。享年わずか二歳。オーマイニュース、というこのネットでの報道サイト、さてどれだけの読者諸兄がご存じだったか。ともあれ、毎日の「変態新聞」騒動と並ぶ形で、既存のマスコミ、ジャーナリズム(笑)の既得権居座り意識がせせら笑われつつ暴かれる現在というのをくっきりと浮き彫りにする形になった。

 ソフトバンクが6億9,300万円を投じ、鳥越俊太郎編集長のもと、2006年8月に華々しくスタートしたオーマイニュース。だが2年の迷走を経て、ビジネスモデルを確立できぬまま、今年5月には社員全員が解雇通告される事態になっていた。9月からは市民ニュースサイトの看板を降ろし、逆に企業とのタイアップを深める「Oh!mylife」へと衣替えする。大企業・マスコミ体質、ビジネスモデルの安易な輸入、無責任な編集長――その失敗の本質を分析した。

http://www.mynewsjapan.com/reports/897

「投げた瞬間から2年間ずっと左の溝を転がって落ちたボーリングの玉」

要するにさんざんネラーにおもちゃにされて、それが許せなくて、じたばたしたらあきられてしばらくしたら終了と・・・ 商売的にはおもちゃにされるとこまでは好ましい事なのに。 商売なめまくってますな。

オーマイに関しては、

1) ネットで以前から有名だった唾棄すべき異常者、涜神的な虚言者が集結した

2) 新たな虚言者をデビューさせた

という典雅特徴的だった。そして、その市民記者(笑)たちが書き散らす妄想について、

ワッチ板の有志たちが

1) 膨大な数の誤字脱字の校正を行なった

2) 現地訪問取材や電話取材を行なった

という状況だった。

「記者が妄想を書き散らし、読者がそれを確認すべく取材を行なう」という

倒錯的状況だったのだ。

 そうだった。初代編集長は鳥越俊太郎だった。元サンデー毎日編集長にして、テレビキャスターに華麗なる転身。かの筑紫哲也と並ぶ、「新聞ジャーナリズム出身」のテレビ文化人、ある種のヒーローだった時期もあった……ような記憶はある。だが、最近では引き際間違え取り残された老残の姿ばかりがクローズアップされ、病気療養を口実に表舞台からはうまくおかくれになってネット住民含めた時代の視線の矢面に立たずにすむようになった筑紫の分もひっくるめて引き受けておられる。さすが九州男児の誼、身体を張った後退戦の趣きなのだが、それにしてもオーマイニュースの件は遁走ぶりが際だっている。これらもまた「変態新聞」のお家芸とは思いたくないが。

鳥越が逃げ

有田が擁護の変態新聞

最終報告するは柳田

 鳥越は年俸3000万、市民記者は1記事300円。

おいしいネタなのに、どこのワイドショーも取り上げないのかな、取り上げないか。

週刊文春週刊新潮あたりが鳥越に直撃取材すればいいのに。

鳥越がなんか書く → 徹底的に論破 → 鳥越反論できず

話題を変えて鳥越がなんか書く → 徹底的に論破 → 鳥越反論できず

さらに話題を変えて鳥越がなんか書く → 徹底的に論破 → 鳥越反論できず

最後はファビョってただけだったな。w

なあ、鳥越さん。 会社の横暴で、社員全員解雇だとよ。

何もできずに編集長を降りたんだから、最後くらいしっかり労働者をサポートしてやれよ。

「責任は上層部にある、労働者の権利は守られる必要がある」と言ってやれよ?www

 自分たちが口にしてきた言葉やとってきた態度、ものの見方考え方が全部、今やそのまま自分たちに向かってくる鋭利な刃物となっている現実。まさに「イロニー」と呼ぶべきか。社会の一線からの引退、定年がいっせいに始まった団塊の世代。彼らの世代が主導してきた文化そのものも含めて、新たな時代の情報環境において、容赦のない批評、鑑賞、おもちゃ扱いが広汎に始まっている。

団塊はいろいろな面でもう無理。 ネット社会とは縁のない「化石人類」のようなもの。

彼らは彼らで情報弱者のまま生を終えることでしょう。合掌。

 かくて、毎日新聞以下、今の既存のマスコミが想定しがちな「ネット右翼」の内実も、180度真逆の視線から相対化され、定義しなおされることに。どちらがより妥当で納得のできる定義になっているのか、それらも含めてまた「名無しさん」たちを当たり前に含み込んだいまのこの国のリテラシーが試されることになっている。

ネットウヨクとは?

ソ連崩壊以降、化けの皮がはがれ、現実世界で卑下されっぱなしであった左翼。 現実世界の本音は、ネットではむしろ強く出やすいため、大多数の人々が左翼を徹底的に馬鹿にし続けた。 その現状を受け、左翼は逃避を行った結果、「僕たち左翼を批判しているのは、実は少数派なんだ」

と思い込みたいがために、自分たちへの批判意見を「ネットウヨク」と定義した。

わかりやすく言うと、左翼が自分の精神の均衡を保つためにつくった、実在しない妄想の存在である。