1997-11-01から1ヶ月間の記事一覧

山一証券、「自主廃業」のシナリオ

山一証券が倒れた。正確には「自主廃業」ってんだそうだけど、要はギブアップ、自力ではもうどうにもなりまへん、と手をあげてバンザイしちまったことには違いない。 とは言え、どうも気に入らねえのが、大蔵省だの日銀だのといった“保護者”連中のあのクソ落…

ニッポンサッカー、の不器用

やっぱり何か言わんといかんのだろうなあ、サッカー。 まず、選手たちにはとにかく、ご苦労さん、と言いたい。それはほんとにそうだ。だって、「ドーハの悲劇」だの何だのとどこかてめえたちの知らないところで“おはなし”が勝手に作り上げられていって、そこ…

スジが通らないこと、と対処の仕方

スジが通らないこと、というのは世の中いくらでもある。 スジだけでも回ってゆかない、だからこそ世間だというのもひとまずもちろんだし、個人的にもそう思う。てめえひとりでスジだスジだと思い込み、それがそのまま世間一般にとってもスジであるべきだと勝…

いいオトナが女子高生について朝まで討論すんなよ

他人の仕事にちゃんと眼を配るというのは、どんな稼業にもあることだと思う。 雑誌などでは吹けば飛ぶよな読まれ方をされがちなコラム系もの書きにしても、不肖大月、実はこれでも同業者としての個人的な好みってのもありやして、たとえば神足祐司のいかにも…

「研究能力」って、なんなの?

群馬大学のセンセイが、同僚から研究能力が低いと罵られたとかで、名誉棄損の裁判を起こしたそうであります。 不肖大月、この春まで大学の教員だった身の上でありますから、この話、ちと笑ってすまされないところがある。今の大学にはこういう脱力するような…

書評・ルポルタージュ系3点――片岡義男『日本語の外へ』、与那原恵『物語の海、揺れる島』、有馬哲夫『テレビの夢から覚めるまで』

何度でもはっきり言います。「ルポ」とか「ノンフィクション」とか呼ばれるジャンルは、それ自体もう溶けて流れて、実体なんざなくなっちまってます。まだ何かがあるように見えるのは、出版社の事情で「賞」があり、それがらみでまだ何か独自の市場があると…