1991-01-01から1年間の記事一覧

“高偏差値ヤンエグ女”の顔

*1 最近、歳の頃ならおおむね20代末から30代後半、“女ヤンエグ”とでも言うべき高学歴高偏差値女性たちのツラの卑しさ、不愉快さがどうも気になっている。こんなこと言うとまたいたずらにわけのわからない反応が返ってきそうでまずいのだが、しかし、もの言い…

『朝まで生テレビ』参戦顛末

*1 *2 たたずまいが雄弁に表現するなにものか、というのがある。とりわけ、それが生身の生きものだったりすればなおさらだ。 忙しげにゆきかう男たちや、ある種の緊張を漂わせながらセットの裏でくつろぐ女性キヤスター、さらに、肉食動物のように電話に飛び…

夢の分け前――吉田善哉という人

www.youtube.com*1● アメリカってなんですか? 自身の持ち馬で欧米の重賞をいくつもかっさらい、イギリスやケンタッキーに牧場さえ経営していたこともある世界的ホースマン、ゼンヤ・ヨシダに対して、かなり間の抜けた質問だとは思った。でも、意地でもこれ…

サンデー毎日

異物にきちんと向き合うために

*1 ● 毎年、五月頃になるとその年の新入社員についてひとことで言い現わすことばが新聞や雑誌に紹介される。今年の新入社員は「お仕立て券つきワイシャツ型」、とかいうあれだ。 広告代理店方面がコピーとしてでっちあげるようなものだから、それ自体それほ…

平野に宿るもの

*1 *2● 初めて岐阜の駅におり立った時、思わず笑ってしまった。 笑う、というより、にっこりした、というのがもっと近いかも知れない。何が原因なのかはいつもわからない。しかし、改札を出て駅前に出た瞬間、そこにあった風景全てが何か胃袋の裏の方からこ…

マージナル 8号

誰もが自信のない国に根ざした今どきの宗教

まず、今流行っている比較的若い世代の占いブーム、超能力・宗教ブームといった現象を説明しようとする時に、たとえば、「宗教」という言い方をすると、その瞬間に見落としてしまうものが膨大にあるような気がします。僕は宗教の専門家でもなんでもありませ…

朝日にも五分の魂

*1 少し前、仲間うちでほとんど嘲笑の対象となったある新聞記事があった。 朝日新聞である。論説委員のそれも署名記事だったと記憶する。アフリカはケニアに高級ロッジだかペンションだかをおったてて、子どもの頃の『少年ケニア』の夢を追い求める、という…

喫茶店の小僧寿司

*1 とある昼下がり、ぽっかり空き時間があ゛きたので例によって古本屋をひやかし、一服しに入った神保町の喫茶店での光景。 大きめのテーブルの一方にふたりづれがいる。男の方は特徴のない銀縁メガネ。卵形の顔に腰のなさそうなヘナヘナの髪を右に流してい…

「趣味」は独裁ではない

*1 ● 昔、この国に柳田國男という名前の、とびっきり性格の悪いジイさんがいました。明治の始めに生まれ、八十八年生きて、今からちょうど三十年前の夏にくたばりました。もともとは国のお役人だったのですが、四十何歳かの時に上役と喧嘩して辞めてからは、…

タフな外部とことばを交わし、そのことで変わってゆく自分もあるかも知れないことを信じられないどん詰まりフェミニズムたちよ!!

*1 『クレア』誌の仕事で、小倉千加子にインタヴューする ことになった。フェミニズムの功罪を女性誌の視点から考 え直すという特集企画のひとつだという。当然、彼女の書 いたものはもちろん、取材記事やちょっとしたコメントに 至るまで、山のように手渡さ…

大宅文庫に集まる人々

*1● 京王線八幡山駅をおりる。新宿より各停で20分。明大前でイワシの如く乗り降りする偏差値55前後の民主主義ヅラの学生たちに混じって急行に詰め込まれ桜上水でセコく乗り換えるという手もあるが、ここに来るのは各停がいい。朝の9時少し前、ラッシュの名…

オグリキャップ、笠松へ

*1● カリッと乾いた冬の空気、まぶしいような陽の光。左手、一コーナーのはるか向こう、装鞍所から馬場へと出てくる通路に、ぽつんと白い馬が現われる。くすんだ勝負服のノリヤクを背に、まるで散歩のような気軽さで、それはゆったりとこちらへ向かって歩い…