2011-01-01から1年間の記事一覧

デザインという記憶装置の不思議――「牧場」「草原」を刷り込まれたホッカイドウ

●「北海道」がつまった空港のフロア 昨年の夏、新千歳空港がリニューアル。国際線とのコンコースが完成して、それに伴いいろいろ新しいショップなども並ぶようになりました。いまどきのこととて、小ぎれいなディスプレイにさまざまな商品がうまく並べられて…

Twitterのこと

勤め先の公式?サイトから分離独立することになったのを機に、思い切ってこのブログと連動させてみました。 http://twitter.com/kingbiscuitSIU さて、どうなることやら…… とは言え、ただつぶやくだけ、というのがどうも苦手らしくて、しかもその合間にいろ…

税金、ってなに?どうして払うの?

税金というのは、簡単に言えば、「国」という仕組みを動かしてゆくための費用です。 「国」という仕組みは、もともと人間が生きてゆく上で絶対に必要というわけでもありませんでした。けれども、ただ生きてゆくためだけでなく、よりよい生活をしようとすれば…

「売国阿韓」の百鬼夜行、その背景

● 阿る、という日本語を、やはりここは一発、記憶の昏がりから引っ張り出して使っておかねばならないようです。 おもねる、と読む。いや、読者諸兄姉には釈迦に説法、いまさら何を賢しらに、とお叱りを受けるのが関の山でしょうが、それほどまでに昨今、この…

ルドルフにサッカーボーイも……

みんなご高齢ではありますが、ニッポン競馬がいちばん熱かった時代の馬たちが少しずつ世を去ってゆく時代、なんだなあ、と。 以下、webからの拾いもの、ですが。 G1勝ち馬 現在の最高年齢(生存馬対象) フェブラリーS:シンコウウィンディ(97) 1993年生まれ(1…

最後のアラブ現役馬たち

春先あたりまでは、まだもう少しいたと思うんですが…… ここにきて退厩したのが増えたようです(ノД`)・゜・。 ■荒尾4頭 イマリオーエンス 牡12歳 ヒットオーエンス×マルカンピーチ 31勝 ファイナルレディー 牝9歳 ニホンカイユーノス×ゴウドウトップラン 13…

“民俗学的知性”とは何か…

頼まれたので告知。こういうセミナーにお呼ばれしました。 「“民俗学的知性”とは何か…」 コメンテーター◇川村邦光(大阪大学文学部教授) 司会◇古川武志(GCOE特任助教) 日時■9/19(月祝)15:00〜17:00 場所■大阪大学豊中キャンパス 大学教育実践センター スチュ…

荒尾「廃止」に「三セク債」の秘策?

*1本年度限りで約13億6千万円の累積赤字を抱える荒尾競馬(熊本県荒尾市)の廃止が決まった。清算総額は建物の撤去や競馬関係者への見舞金などを含め、最大40億円とされる。県とともに競馬組合を組織し、荒尾競馬を管理・運営する同市の負担は大きい。…

荒尾競馬「廃止」表明

*1 荒尾競馬組合管理者の前畑淳治荒尾市長は5日、累積赤字13億6千万円を抱える荒尾競馬を本年度限りで廃止すると正式表明した。レース開催は年内で終える方針。清算費用には、2013年度が発行期限の「第三セクター等改革推進債」(三セク債)などを充…

民俗学的知性、について・メモ

民俗学に可能性はもうない、と言い続けて久しいわけです。 大学という場所の民俗学がキライだった、ってのもあります。アタマが悪いんですよね。人が俗物過ぎる。そのことを許容できなかった程度にこっちも若かった、ってことなんでしょうが。 自由に生きる…

「開拓」前後

乗ってきたのは木の船だった。 荒削りな樫の板でつくられていた。 塗装も何もしてなかった。 小さくはなかったが、大きくもなかった。 エンジンはついていたが、いつもぜんそく持ちみたいにあえいでいた。 燃料がなくなった時のために、帆柱がついていた。 …

荒尾に「廃止」の動きが

8月、地方競馬にまたか、の戦慄が走った。荒尾競馬廃止の方向に、という新聞報道が地元紙に出たのだ。ニュースは、通信社を介して全国に。例によって、厩舎関係者には事前に知らされてなかったという。 「知らんかったですよ。新聞に出る前の日に厩舎関係者…

ホッカイドウ学、のこと

● ホッカイドウ学、ということを考え始めました。札幌は清田区、あの羊ヶ丘の南どなり、札幌ドームともごくご近所の小さな大学で、です。 北海道学、ではなく、ホッカイドウ学、です。敢えてカタカナ表記にしてみたのは、奇を衒ったわけじゃない。小さな大学…

年齢62歳。職業、騎手、なお現役――山中利夫

● 7月31日、金沢競馬場第5競走。C3四組1,400?、11頭立て。 11頭の出走馬たちののべ出走回数、1010回。一頭あたり平均出走回数、91.8回。若い4歳馬二頭を除くと、106.8回。つまり、あれだ、かのハルウララ級がずらり並んでいる、そんな競馬だとまずおぼしめ…

「原発」言説の本質

● 「原発」、とりあえず知ったこっちゃねえ、です。 なぜか。だってほんとのところがわかんないから。ほんとのところ、を知るためのことばが壊滅しているとしか思えないから。昨今の「原発」をめぐるもの言いは、上下左右の立場に関係なく、いろんな意味で「…

対談・富野由悠季

*1 佐世保小6女児殺害事件に関する大月隆寛氏のルポルタージュは、あの事件に対しての多くのメディアの視点いわゆるネット、チャット、『バトル・ロワイヤル』(高見広春の小説。'00年に映画化)というものとは違い、彼女の生まれ育った場所と置かれた環境…

「学者」世間の疎ましさ・雑感&メモ

「学者」の世間の、いったい何がそこまで疎ましかったのか。 「学会」「学界」の揺籃におさまりながら、指導教員や先輩たちの視線に対してまっすぐに身構えつつ、しかし生身の自分の内側には確実にアンビシャスでもの欲しげな「功名心」の気配を満々とたたえ…

日高の風景から(改)

●*1 春先から初夏にかけて、梅雨もなくカラッと乾いた大陸性の気候、その分遠くまで焦点のくっきり合ったかのような風景の中、緑の牧草がじゅうたんのように生えそろった放牧場のあちこちに、近く遠くたたずんで草を食んでいる親子連れのサラブレッド……北海…

日高の風景から

● 春先から初夏にかけて、梅雨もなくカラッと乾いた大陸性の気候、その分遠くまで焦点のくっきり合ったかのような風景の中、緑の牧草がじゅうたんのように生えそろった放牧場のあちこちに、近く遠くたたずんで草を食んでいる親子連れのサラブレッド……北海道…

いまどきの大学・考

● 大学は最近、どうやらえらいことになっているらしい――このところ、そんな報道が眼につくようになってきました。 けれども、いまどきの大学で現実に起こりつつあることについて、果たしてどれだけ世間にうまく伝わっているのか、正直、謎です。現場のニンゲ…

洋泉社MOOK『危ない大学』

解説・松川二郎『全国花街めぐり』

*1 松川次郎『全国花街めぐり』(1929年(昭和4年) 誠文堂)の復刻です。 少し前までは古書市場でもそれなりに稀覯本扱いされていて、数万円といった値段がつけられていました。最近、こういう方面にまた関心が深まってきているせいか、目端の利く同業他社から…

 救国愛嬌内閣の夢 

だから言わんこっちゃない、民主党にやらせちゃ絶対ダメだって。 「試しに一回くらいやらせてみるか」くらいだったのが、ここまで一気に雪崩を打ってダメになるとは大方の有権者も思ってなかっただろうけど、残念ながら民主党内閣、そんな予想をはるかに超え…

平山蘆江の不思議――民俗学的知性とその身体に関する一考察 

―― 一般の人は、花柳界といふ名で特殊部落のやうにかたづけ、時としてさげすみさへするし、文人たちも花柳小説と呼んで外道のやうにあつかひ、花柳界の人たち自身も弱い稼業とか、水商賣とかいふ風に、自らを卑下したがるのだが、もっと眞實に、親切に見なほ…