インタヴュー

対談・富野由悠季

*1 佐世保小6女児殺害事件に関する大月隆寛氏のルポルタージュは、あの事件に対しての多くのメディアの視点いわゆるネット、チャット、『バトル・ロワイヤル』(高見広春の小説。'00年に映画化)というものとは違い、彼女の生まれ育った場所と置かれた環境…

記者クラブ「開放」の是非

●記者クラブ、いる? いらない? なんでおれに訊こうと思ったの。ほかと違うこと言いそうだから? じゃあさ、なんでみんなおんなじような答えになると思う?*1 いや、総論は賛成なんですよ、上杉隆氏とかの言ってることには。記者クラブがおかしいなんてこと…

マンガと若者文化の現在

―全体として、いまマンガはどうなっているのでしょうか。 さて、全体像をとらえるというのは不可能、ちょっと誰にもとらえられませんよ。ただ一時期のような勢いはなくなっていますね。週刊マンガ誌の『少年ジャンプ』が六〇〇万部だった九〇年代からいえば…

浪花節がつくった日本の近代

浪花節。浪曲。日本人のメンタリティーを語るとき、必ず語られる一方で、古臭いものと否定されることも多く、今は耳にする機会も少ない。しかし、四月から札幌国際大人文学部現代文化学科教授を務める民俗学者大月隆寛さんは、浪曲こそが日本を国民国家にし…

パソコン通信管理人(シスオペ)阿見寛(仮名)氏

今度はパソコン通信のサブ・シスオペをやってる人と会ってみましょう、と担当のO氏。パソコン通信はいいけどその“しすおぺ”って何やねん、と尋ねると、フォーラムを運営するシステムオペレーターです、と馬鹿にされた。つまり、サークルの運営係というか座…

日高生産牧場 聞き書き

● G1なんて、普通に牧場やってて取れるなんてこと、まずないっしょ。中央だって美浦と栗東でいくつも厩舎あるけど、牧場なんて千軒も千何百軒もあるんだよ。G1どころじゃない、中央の重賞取ること自体がまず宝くじにあたるようなもんだし。〇 G1なんて…

座談会「女性がつくった男性商品」

*1 ●深窓の令嬢から一転<ヌードグラビア担当!? 大月 本日の司会を務めます、大月です。まずはみなさんに簡単な自己紹介をしていただきましょうか。 江部 キリンビールの江部です。ビールと発泡酒の新商品を開発しています。最近では、夏季限定の発泡酒「常…

【草稿】「女性がつくった男性商品」座談会

*1 大月 おはようございます。大月です。 きょうは、女性の立場から見た男性商品ということで、全然業種もあれも違う、どうしてこんなにばらばらなんだって、おれ、言ったんだけれども、まあ、皆さんも、全然、それぞれお立場は違うでしょうから、その辺を含…

サイバースペースはトンデモワールドか?!

インターネットで肥大化する自意識 *1インターネットに関しては、バラ色の能書きを垂れる人は腐るほどいるでしょうが、僕などの眼からは、少なくとも日本におけるそれは、どうもやっぱりキチガイと自意識過剰の高速増殖炉ではないか、と思わざるを得ません。…

飯野賢治さん 後編 

今、最も注目されているゲームソフト会社ワープの若社長、飯野賢次さんであります。意外にもコンピューターよりも音楽、それもビートルズからYMOにハマった妙な小学生だった生い立ちの続きから、はいどうぞ。 飯野 最初はシンセサイザー買おうと思って御…

飯野賢治さん 前編 

実は不詳わたくし、パソコンだけでなくファミコンというやつも、これまでいじったのは後にも先にもたったの一回。もう何年も前、知り合いの家で初期のシムシティにひと晩ハマったきり。その後何の興味もございませぬ。街のゲーセンもほぼ同様。とにかくRP…

「郵政大臣官房総務課課長補佐」中村伊知哉さん 後編 

「郵政大臣官房総務課課長補佐」中村伊知哉さんの後半戦であります。世間からうかがい知れない中央官庁の仕事について、話は佳境に入ります。 中村 私の机の上には、私の決裁を待ってる法律案やら稟議書やらの間にマッキントッシュとコンパックがポコンと置…

「郵政大臣官房総務課課長補佐」中村伊知哉さん 前編 

もらった名刺の肩書が「郵政大臣官房総務課課長補佐」。おお、こりゃバリバリの若手官僚であるぞ。 「官僚」というと何か無条件で悪いヤツというイメージになっちまってる昨今だが、しかしその実体はなかなか見えてこない。とりわけ、三十代以下の若い世代が…

伊藤穣一さん 後編 

二十代にして今の日本のインターネットまわりの世間じゃみるみるちょっとした顔になったという時代の寵児、伊藤穣一さんにお話をうかがっております。そのとんでもない最先端ぶりの一端をさらにたっぷりお楽しみ下さい。 ――インターネット以前に、今の日本人…

伊藤穣一さん 前編 

インターネットは英語を読めなきゃ話にならない。だからありゃ英語帝国主義の先兵で、と小生言い張るのだが、そんな能書きこいてる間にそのインターネット英語の解説本を書いて商売した男がいる。伊藤穣一さんという。まだ二十代というが他にもあちこち顔を…

パソコン通信シスオペ 阿見寛さん(仮名) 後編

前回に引き続き、パソコン通信のサブ・シスオペをやっている阿見寛さん(仮名)にお話をうかがっております。 フォーラムの場でのもの言いの作法をよくわからない、ただ質問ばかりして実はかまって欲しいだけといった対話不能の人間の参入に対してどのように…

国境を越えた人と馬――ユキコさん、のこと

*1 ● 先日行われた本場イギリスのダービーに初めて女性騎手が出走した、という報道があった。名前はアレックス・グリーヴス。 ああ、知ってるよ。何年か前、地方競馬のレディスカップに来日して、仕事でついて回ったことがある。乗り馬に恵まれなかったせい…

パソコン通信シスオペ 阿見寛さん(仮名) 前編

今度はパソコン通信のサブ・シスオペをやってる人と会ってみましょう、と担当のO氏。パソコン通信はいいけどその“しすおぺ”って何やねん、と尋ねると、フォーラムを運営するシステムオペレーターです、と馬鹿にされた。つまり、サークルの運営係というか座…

『日経ネットナビ』編集長 桜井敏昭さん

いやはや、猫も杓子もインターネットである。雑誌の世界でもインターネットの専門誌が続々創刊されているとか。中でも、小室哲哉を起用したCMで話題になっているのが『日経ネットナビ』。こちとらパソコン音痴にはどの雑誌も同じにしか見えないけれども、…

株式会社「デジタローグ」社長 江並直美さん

「電子出版」というのがある。紙の書物でなく、CD-ROMなどを媒体にした出版を行う事業のこととか。今回はその電子出版事業で名をはせる「デジタローグ」社長、江並直美さんにお会いした。 ――写真集の『イエローズ』は爆発的に売れましたそうですね。 …

有限会社「インフォトランス」社長 千田丈慈さん

インターネットのプロバイダーの会社を始めた若い人がいるんですけど、会いませんか、と編集のO氏。そりゃいいけど、それこそ昆虫みたいなツラしたデジタル思考のいけすかないガキじゃないの、とわれながら情けないほどベタなオヤジの偏見丸出しで構えて訪…

『EYECOM』編集長 福岡正弘さん

大月です。パソコン雑誌で「パソコンなんていらない」てな看板掲げて商売しようなんて、というジト眼の視線をひしひしと感じつつ、まずは店開きさせていただきます。 えー、看板通り小生パソコンは使えませんし、ひとまず使う気もありません。職場に導入され…

民俗学者(下)――赤松啓介さん

なるほど、同じ学生と言っても、昭和初年の「学生」は昨今のそれとは全く意味が違う。冗談ではなく今の大学院出の博士様ぐらいの感覚は一般にあったはずだ。 そういう“エラい”の代表のような学生が、これまた“エラい”の印である学生服に学生帽でもかぶってム…

民俗学者(上)――赤松啓介さん

「路上の達人たち」というタイトルで、永らくこの誌面をお借りしていろんな人の話を聞かせてもらってきた。 バナナの叩き売りの北園さんから始まって、「人間ポンプ」の安田さん、個人タクシーの坂口さん、鯨とりの川崎さん……などなど、移動する仕事、言わば…

 インタヴュー・渡辺文樹

● いきなり眼の前に現われた渡辺文樹は、入口からのっしのっしと大股で近ずいてきた。そして、大きな声でお国なまりの挨拶一発。 「いやぁ、遠いところわざわざ来てもらって、悪かったねぇ」 福島市内、小さいけれども去年建ったばかりとかでまだ真新しい映…

高橋喜一郎 聞書――天体望遠鏡「TS式」製造

Star Gazer という言葉が英語にはある。文字通りには「星をのぞく人」。だが、転じて、「現実離れした夢ばかり追いかける人間」というような、あまり名誉とは言い難い意味もあったりする。 白状すれば、僕もその Star Gazer ――言わば天文少年のはしくれだっ…

夢の分け前――吉田善哉という人

*1● アメリカってなんですか? 自身の持ち馬で欧米の重賞をいくつもかっさらい、イギリスやケンタッキーに牧場さえ経営していたこともある世界的ホースマン、ゼンヤ・ヨシダに対して、かなり間の抜けた質問だとは思った。でも、意地でもこれだけは尋ねてみた…