2020-01-01から1年間の記事一覧

福本日南とマクルーハン

言葉にまず意識を合焦させて「うた」を聴く。それが音楽であれば、歌謡曲でも洋楽でも、歌詞があるならまずその歌詞に耳がゆく。こういう性癖みたいなものは、個人差や濃淡はあれど、誰しもある程度持ってしまっているのだろう。少なくとも、戦後の本邦の教…

再度、「懲戒解雇」のその後

*1 ● 「懲戒解雇に処す」 そう言い渡す顔は、気持ちゆるんで、軽くせせら笑っているように見えました。札幌国際大学理事長であり、弁護士でもある上野八郎氏、西暦2020年令和2年は6月29日の午前10時過ぎ、学内法人会議室でのたたずまいであります。 不肖大…

「うた」と言葉について

「木綿のハンカチーフ」にしても「ウエディング・ベル」にしても、未だそこまで自分の内面、やくたいもないこのココロの銀幕に鮮烈な印象を残しているらしいのは、単にその「歌詞」、言葉としてそこで歌われている言葉の意味内容においてだけでなく、それが具…

「陰謀論」の逆襲?

*1 アメリカ大統領選挙がえらいことになっています。というか、まだえらいことのまんまの真っ最中。 本誌の原稿締切りを過ぎて事態が急転していたこともあり、なかなか原稿に手がつかずに推移してしまい、いや、小川編集長、ほんとに申し訳ない。 陰謀論とい…

「カバー」ということ

「カバー」という言い方がある。特に音楽の、個々のうたや楽曲について言われるようになった印象ではある。元のうたや楽曲があって、それを元の歌い手やバンドとは別の人が歌ったり演奏したりする、そのことをさして言う言い方ではある、一応のところは。辞書…

陳述書 2020.10.27 (冒頭意見陳述)

*1大月隆寛です。 裁判を始めていただくにあたって、冒頭、少しだけ自分の今の気持ちを述べさせていただきます。 自分は1989年以来、大学や研究所の教員として生活してきました。2007年以来、縁あってご当地の札幌国際大学に教員として勤めてまいりました。…

第1回口頭弁論 冒頭意見陳述

*1 裁判を始めていただくにあたって、冒頭、少しだけ自分の今の気持ちを述べさせていただきます。 自分は1989年以来、大学や研究所の教員として生活してきました。2007年以来、縁あってご当地の札幌国際大学に教員として勤めてまいりました。同時にもちろん…

「うた」と「うたう」の現在

「うた」というもの言いがある。 「歌」でも「唄」でもいいし、場合によっては「詠」や「謡」、「唱」なども、表記にせよニュアンス的にせよ、そのカバーする意味あいのうちに含まれてきたりする。不思議なことにそれらの一部はまた、「よむ」の方にもひっかか…

「懲戒解雇」以後――嶋貫和男という「盾」

*1 *2 前号、何やら奥歯にもののはさまったようなもの言いでしか語れなかった「内部的には醜聞、いや、外から見てもまずは格好のスキャンダル、ないしはゴシップ系のネタとしてまずは取り扱われるような案件」ですが、もう勿体つけなくてもいい状況になった…

札幌国際大学、燃ゆ

*1 *2 ● 6月29日付けで、札幌国際大学より「懲戒解雇」されたことについて、7月13日付けで札幌地方裁判所に、地位保全及び賃金仮払い仮処分命令申立書を提出し、受理されました。 大学側からの「懲戒解雇告知書」に記載されていた「懲戒の事由となる事実」は以下…

「懲戒解雇」の顛末――でぶ太郎、野に放たれる

*1 *2 勤めていた大学から、「懲戒解雇」を申し渡されました。北海道は札幌にある札幌国際大学という、今年で創立51年目になる小さな私大です。地元の人たちには、静修短期大学という名前の方が今でも通りがいいかも知れません。 こういう地方の私大のご多分…

「放馬」について

*1 *2 *3 ・地方競馬だけで事故が続いてしまっていることと、その理由についてお考えをいただければと思います。地方競馬全国協会の方は、「『河川敷のような場所』と『改善できない経営状況』が理由では」ということをおっしゃっていましたが… まず、確認し…

「そういうもの」という領分

実は昨年来、職場でちょっと大きなトラブルが生じていて、その対応にあれこれ奔走していたのですが、今年に入ってから3月の年度末にかけてその案件がいよいよ煮詰まってきて、内部ではどうにも始末がつけられなくなり、外部の関係諸方面に訴えて事態の打開…

「現代文化論」のために

*1 *2 確かに大学へ入ったはずなのに、高校あるいはそれまでの日々と何も区切りのつかない毎日をすごしていると思います。 人間、生きていればいろんなことに遭遇するものですが、あなたたちがいま、10代やそこらで遭遇しているのは、敢えて大げさに言えば「…

「おりる」ということ――渡辺京二の方法意識について

――ひとりひとりの個の生は、こういう私化された小さな小宇宙の複合体であり、その複合体を鞏固な統一物と見せかけているものがもろもろの文化的観念的構築なのである。そして思想とは文学とはつねに、個的な日常の規定から、そのうえにそびえ立つ文化的観念…

新型コロナウイルス騒動の「効果」

*1 中国は武漢発の例の肺炎、当初の予想を越えて世界規模で猖獗を極め始めているような気配があります。この原稿が活字になる頃には、またどうなっているかわかりませんが、少なくとも今、1月末の時点では、政府のチャーター便で帰国した邦人たちの間にも感…