2001-08-01から1ヶ月間の記事一覧

いわゆる新聞表記について

通信社配信のものも含めて、たいていの新聞に原稿を書いたことがありますけど、漢字を開くかどうか、とか、送り仮名とか、そういう表記上の問題は、新聞に限らず雑誌でも、基本的にそのメディアのものさしに任せるようにしていますから、漢字表記そのものよ…

書評&追悼・『いつだって一期一会――テレビカメラマン新沼隆朗』

どういう具合に取り上げようかと、柄にもなく逡巡していた本がある。 400字書評でやるのももったいないし、何より抱き合わせで引き立つその他の本もなかなかない。特集でやらせてもらっている民俗学概論大月流の方で、とも思ったけれども、それだと本自体の…

靖国神社って、そもそも何よ?

いやあ、すげえなあ、しかし。十二万人以上だそうですよ、十二万人以上。 甲子園球場でも、満員で六万人とか七万人。東京ドームもやっぱりそれくらいのはず。もっともこちらは最近、巨人戦のテレビ中継の視聴率が十パーセントを切ったとかで、プラチナチケッ…

強いばかりが競馬じゃないと……オースミダイナー

*1 スターホース、というのもの言いがある。ハイセイコーだ、トウショウボーイだ、テンポイントだ、というクラシックなろくでなしもいれば、シービーだ、ルドルフだ、そりゃオグリンしかないわ、という向きもある。もちろん、いやナリブー、ハヤヒデ、ヒシア…

歴史教科書問題をどう考えるか

*1 どうちがうの?―新しい歴史教科書vsいままでの歴史教科書 (夏目BOOKLET) 作者:夏目書房編集部,大月 隆寛,福島 雅彦,高田 明典,高橋 順一,西岡 昌紀,橋爪 大三郎,日垣 隆,宮崎 学 メディア: 単行本 ● 歴史教科書問題、ってやつは、二十世紀最後の十年、この…

ありがとう、コンサートボーイ 

*1 *2 引退式というのをご覧になったことがあるだろうか。競走馬の引退式である。 たいていはその生涯で最高のレースをやったゆかりの競馬場で、そのレースを勝った時のゼッケンをつけて、願わくばその時背中にいた主戦騎手を乗せてゆっくりとキャンターで四…

「書評紙」というメディアの使命

書評紙というメディアがある。書評専門の週刊新聞。昔は『日本読書新聞』なんて老舗があったけれども、今は『週刊読書人』と『図書新聞』がかろうじて命脈を保っている。 とは言え、いくら本好き、活字中毒の『本の雑誌』読者でも、この書評紙を定期購読して…

ニッポンマンガとナショナリズム――『クニミツの政』『突撃!第二少年工科学校』

*1 マンガってのはすでにエイジカルチュア、つまりある世代にとっては重要なメディアだけれどもそれ以外にはどうも……てな代物になりつつある、というのがここのところのあたしの持論。いや、だからマンガはダメだ、って言ってるわけじゃなくて、メディアのラ…