永田町のデジタルディバイド

民主党、沈没寸前です。むりやりくっついてないでとっとと分裂しなさい、と本欄でご指南申し上げたのは去年の総選挙後。前原代表になって、外交政策などでは案外まともなことを言い始めたな、と思っていたら、今回の偽メール騒動で一気にボロが。いやもう、見てられない。

ああ、デジタルディバイドの波がいよいよ永田町にまではっきり及んできたなあ、というのが素朴な印象です。その「違い」は単に世代によるものでも、また、IT知識の多寡のせいだけでもない。育った情報環境の差とそれに起因する世界観、自意識のありようなども含めた、かなり厄介で根源的な落差です。それによって「政治」の意味もまた知らない間に変わってしまっている。そのことをまだ、当の永田町自身、おそらくまだよくわかっていない。その意味で、先のライブドア騒動ともどこかで通底しています。

そんな中、前原代表も含めて今回、松下政経塾というのがひとつ、クローズアップされています。言わずもがな、松下幸之助翁肝いりで設立された私塾ですが、政界、それも中央だけでなく地方も含めて、この松下政経塾的世界観、とでも言うべき意識が四十代以下の「若手」代議士、官僚などに蔓延していることがあらわになった。今回の騒動に関わった「若手」の経歴を並べてみれば、その輪郭は見えてきます。ことは民主党だけでないし、まして思想的な対立などで理解されるべきものでもない。この偽メール騒動、ニッポンの「政治」、ひいては選良=エリートのありようにまで関わる大きな問題を、実ははらんでいるはずです。