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前回、小沢さんを「壊し屋」と呼んでしまいました。ごめんなさい、あやまります。はるかに上手がいらっしゃいました。渡邊恒夫さんです。これまで野球や相撲からサッカーにまで口出ししては壊しまくってきたのはよく存じ上げてましたが、ついに最後に本殿、政界までやらかすとは。究極の「壊し屋」、まさにナチュラルボーンターミネーターです。
実際、それくらい「キャラ」は立ちまくってます。というか、いまどきちょっともうおいそれと見あたらないレアものお宝級。中曽根「大勲位」と並ぶとさらに風味絶佳、「昭和レトロ」な「政治」を体現してくれる動態展示。そうそう、「政治」にからむ「大物」って、昔はみんなこういうキャラだったんだよねえ、という、ある種なつかしさを呼び覚ましてくれる生きた歴史教材、「戦後」が濃縮された重要無形文化財なわけで、昨今の『三丁目の夕陽』以下の「昭和レトロ」ブームにもぴったり。時代がついに彼に追いついてきた、ってところでしょうか。「老害」の見本、と言う向きもありますが、それはちと視野が狭い。生態系の変貌で今や絶滅寸前の稀少品種として、遠巻きにしながら慈しむのが通、ってもんです。実際、当の読売の人たちだって、だいたいそんな感じでしょ?
この御仁の一代記をこそ、マンガにしてもらいたい。かの梶原一騎ご存命ならばぜひとも原作を、ですが、今だと『ゴルゴ13』のさいとうたかを、か。いやいや、やはりここはジャンプ系、それも「バカマンガ」(ほめことばです。為念)全盛期の精鋭希望。『魁!男塾』の宮下あきらあたりをご指名でひとつ。何なら、いっそ小林よしのりでも可。「ゴーマニズム」なんざ鼻で笑い飛ばすくらいな「壊し屋ツネ」のやりたい放題をマンガで読む。これぞ究極のメディアリテラシー教材。だって、今回の「大連立」騒動なんて、内幕が漏れてくればくるほど、どんなマンガより正しくマンガ、ですものねえ。
*1:「危険球」かも、と断って送稿したのですが、案の定、掲載回避(^_^) 「例の危険球、すったもんだがありまして、結局、掲載見送りとなってしまいました。同業のトップをここまで揶揄していいのか、というのがすったもんだの中身。本当に申し訳ありません。ご容赦を」だそうです