民主党再生の処方箋

はた目にもあまりにお気の毒なので、民主党再生の処方箋を僣越ながら提示する。 
敗因は簡単だ。マニフェストもヘチマもない。バクチ打ちの血筋丸出し、喧嘩腰の小泉に対してヘタレなのを見抜かれたのだ。だったら、一発腹くくって根性見せるしかないじゃないか。
まず、支持母体の労組を切れ。郵政民営化問題で腰砕けになった最大の原因、自治労はもちろん、もはやどうしてつきあっているのか双方よくわからなくなっている腐れ縁の大旦那、連合そのものまで、この際すっぱり絶縁して見せよ。小泉はやった。これまでの自民党の腐れ縁を軒並み切って退路を絶って見せた。ならば、民主党も大いにやるべし。
それによって、現状どうにもならなくなっている労働組合のあり方を根本的に問い直すきっかけになる。労組もまた、官僚腐敗とそれにからんだ利権構造と同じく、もはや払拭すべき「戦後」ののお荷物、という認識を持つことだ。民主党にもできる「構造改革」は、そこしかない。
必然的に、労組頼みでバッジをつけた旧社会党系、民社党左派系を中心とした「リベラル」勢力を切り離すことになる。いかに物議を醸した小選挙区制とは言え、投票率さえまっとうにあがれば、かの公明党でさえもかすんでしまう、民主主義という制度の健康さが改めて実証された。次は、労組とのしがらみを自ら切ってみせる民主党の捨て身の賭けを、あたしゃ見たい。
ここまで旗幟鮮明にしないことには、おっしゃる二大政党など夢のまた夢、前回“大躍進”のほぼ唯一の原動力だった虎の子、都市部浮動票に見限られ、「まともな野党を」という共産党マニフェストにも勝てなかったばかりか、事実上壊滅の社民党にすら票が流出したことの情けなさとその深い意味を、しみじみ味わってみることだ。
でもなあ、これやっちゃうと、今の民主党って全く意味なくなるんだよなあ。いっそ解党、せめて分裂してくれるのが、国民としてはいちばんすっきりわかりやすくなるんだけど。