兆し、はいつもささやかなものらしい。カラスが騒ぐ。ネズミがいなくなる。胸騒ぎがして明け方、眼がさめる。空に何やら不吉な色がにじんで見える。けれども、それらはあとになって、ああ、そう言えば、と思い起こしてそこで改めて意味づけされるのが常。そういうものだ。
世相や社会現象も似たようなもの。この夏、マスコミ総出で大騒ぎして見せた参院選、周知の通りの結果で、自民「惨敗」、安部「死に体」とその後はマスコミ総出で、相も変わらず脊髄反射、型通りの煽り方が続いている。それを眺めて選挙結果、いくさの後をあれこれ月旦するのもまた、ネット環境が浸透したいまどきの民主主義の風景。ひとつぶで二度はおいしい選挙の味。
しかし、今朝の朝日新聞の社説は予想通りの展開で笑ったな。郵政選挙で小泉自民が大勝したら、「この国の民主主義は大丈夫か」みたいなこと書いておいて、大嫌いな安倍が負けたら、「民意を受け入れ退陣しろ」だもんな。どれだけご都合主義なんだよ。ジャーナリズムでも何でもないだろw
ふざけんなよクズ公務員ども おまえらは絶対に許さん。
・・・ええ、民主に入れましたヨ。民主党は公務員の怠慢や特権と戦ってくれるって聞いたので、ええ、ええ。
家の親は真剣に「自民が年金を使い込んだ」と信じてる。 社保庁にお灸を据えるには民主に投票するしか無い!と頑な。 どんな自虐コントかと。 いくら説明しても駄目。団塊世代にゃマスコミの威力は大きいらしい。
(公務員の)生活第一。
民主党です。
民主に入れたやつが間違ってるとかは全然思わない。ただ「社保庁に甘過ぎる!」「公務員改革が進まない!」等の文句を自民だけに言ってるやつらは痛いと思う。自分の支持する政党の、支持母体くらい理解しとけよと。郵政民営化の時、公益法人の上層部が大反対してたの思い出すわ。 天下りのネットワークを駆使してビラとか配って署名させてたしな、オッサン達。
投票率が低くても、前回は自公に投票した人達が寝ちゃってる可能性が高いよな。
他には入れたくないけど、今回は お灸で棄権の人が結構多そうな気がする。
その線だと思うんだよね。普段選挙に行かない周りの人間が行ってるのに、この投票率ってことは。 あと、今回創価のお願いが一度も無かったなw
俺も含め、
国民、無気力過ぎ(笑)
それにしても、今回の選挙、本当の意味で「戦後」政治の大きな節目だったかも知れないことに、さて、国民のどれくらいが感づいているのだろう。とめどない衆愚に見える中に、しかしそうでもなさそうな部分もこっそりとはらまれていたりする、それもまた、ネット環境が介在するようになったいまどきの「民意」のありよう。
今回の選挙はこれまでとはかなり様相が違う。小沢の地方行脚もそれなりの効果を出しているが、一番大きいのは、自民のこれまでの強力な集票活動を支えてきた利権団体の動きがかなり鈍化していることだ。昨年来の3知事逮捕、中央談合の決別、防衛施設庁やら緑資源などの官製談合の相次ぐ摘発で利権→仕事の受注誘導の見返りの献金や選挙支援がかなりやりづらくなった。
そう、今回の選挙は改正独禁法施行後の初の国政選挙である。これが意味するもの、業界システムの変容はかなり大きく、つまるところ自民党を一角とする政・官・業界の癒着構造、談合体質が機能低下していることであり、それはそのまま自民の集票活動が低下していることに他ならない。そして、この流れ(利権業界の機能低下)は、もはや不可逆的だ。
自民は、この辺も踏まえると、参院選に限らず、今後も厳しい選挙を強いられてくるだろう。小泉の郵政選挙のような巧みな世論誘導とハプニング的解散で一挙に無党派を取り込むような選挙をしなければまともにやっていてはもう普通には勝てない時代だ。
言われてみれば、「戦後」レジームからの脱却、などと、総理大臣自ら口にするようになっている。なるほど、時代は変わったんだな、と思う。
日々の暮らし、月々の月給があがり、ものが手に入り、それだけでとりあえず幸せだった時代、政権を担当する与党内閣がぶちあげるのは「所得倍増計画」であり「日本列島改造計画」だった。誰にとってもわかりやすく、そして何より具体的な実利に即していた。およそミもフタもないまでに。政治がゼニカネ第一で語られるようになっていった過程には、そんな政治をこそ是として求めた「民意」も、当然からんでいた。きれいごとの思想だの信条だのは常に二の次、ゼニカネというホンネを装う包み紙のようなものでしかなかった。そして、それもまた「戦後」レジームの一部でもあった。
日本人の八割以上は生活保守主義者だから、訳の分からないタカ派政策を打ち出したところで負けるに決まってる。小泉のポピュリズムも一過性のもの。自民党は国民の生活を向上させてきたから支持を得てきた。その流れを小泉がぶっ壊してしまった。教育基本法だとか改憲だとか拉致でお腹はいっぱいにならん。
しかし、時は流れ、今や大上段に振りかぶった広告看板のような言葉、書生の如き青臭いもの言いを宰相が正面からあやつる時代になっている、とりあえずは良くも悪くも。
もしかしたら、安部晋三、稀代の書生宰相、なのかも知れない。書生だから蛮勇もふるう。世俗の酸いや甘いなど知ったことか、とばかりに誰が見てもの負け戦に猪突猛進、案の定「歴史的惨敗」で政権の求心力低下、政治家としても満身創痍にはなったけれども、しかし、気がつけばNHKと郵政利権の元締め、片山虎之助が落選、東京都では在日参政権推進派の重鎮、保坂参蔵が一敗地にまみれ、余波からポスト野中で農水林野関連利権を一手に集約し始めていた「参院のドン」青木幹雄までが表舞台から退かざるを得なくなった。何のことはない、参院自民党に長年巣くっていた「昭和」の残滓を大掃除。一方では、地方の一人区が目を覆う崩壊ぶりで、まともに当選した自民候補は数えるほど。要はこれ、自民党が「戦後」、営々と気づいてきたジバン・カバン・カンバンによる選挙と民主主義の黄金律が効かなくなったことに他ならない。知らぬ間にきれいさっぱり都市型政党、それが2007年夏の段階での自由民主党の現在、ではあったらしい。
安部は小泉の時限爆弾が爆発するのを知らなかったのかな?
「自民党をブッ潰します」 まさにそのとおり。
『自民党 1人区の敗退』は、【貧乏・過疎県】の【切り捨て】を意味します。m(__)m
むしろ【自民党】は『【貧乏・過疎県】の【1人区】を【痴呆県民の民意】で切り捨てることができた。』 と喜んでいるのではないかと思われます。
格差っていっても地方と都会じゃ意味ちがうんだよな。地方は公共事業ジャブジャブ復活しろって意味だし、都会は非正規雇用の問題。この2つ本来は別物のはずなのに、なぜかまとめてしまった野党、誘導したマスゴミってとこか。
一方、その書生ぶりを逆手に取ったのが民主党党首、小沢一郎。相も変わらず都市部無党派層の気分任せな選挙戦しか考えられなかった鳩山や菅を説き伏せ、徹底的に一人区を優先攻略目標に設定、自らかつての自民以来の伝統芸ドブ板選挙を実践、もちろん民主党の後ろ盾、各種労働組合から自治労に至るまでまんべんなく尻を叩いてまわる。この作戦がひとまず図に当たり、結果として前評判を上回る大勝ぶりになって今や得手に帆をあげる上げ潮ぶり。もちろん、提灯つけるマスコミ護送船団も健在で次は衆院選だ、政権交代だ、と盛り上がっているが、しかし「民意」の現在はそんなにお人好しの衆愚、というだけでもないような。
小沢が、「かつての自民党」のやり方で成功したのがなあ。なにしろ、地方の民主党候補が言っていたのが「大都市と地方の格差」「農林業」「地元の産業」とかでした。これで、地方の1人区を抑えれば勝てる。小沢は、選挙の名人かもしれないけど、「民主党の勝利」も、うさんくさい。
農村へのばら撒きか。やらせておけばいい。どうせ失敗する。
自民党が農村全体を支持基盤にしたのは、田中角栄からではないか。それ以前は、農村での自民党(北海道では)は、旧地主か規模の大きな富農を支持基盤にしていて、小作農上がりの零細農民は社会党や同党系の農民政党を支持していたはず。地方の自民党は、昔はカントリージェントルマンの党であり、品のいい旦那衆の党だったよ。小沢の農村懐柔政策は、角栄流のばら撒きそのものだ。
橋本も梶山も死んだし、野中も引退した。羽田はもう首相やったんでご意見番だし、水戸黄門はボケていてもう役割は終わった。本当に最後の田中派はもう小沢しかいないな。
旧田中派か。自民の中では壊滅状態でも、しっかり民主で勢力を広げてるよ。小沢、渡部、岡田、羽田、藤井・・・・・いくらでもいるね。真紀子も仲がいいし。そのうち、「真経世会」でも結成するんじゃあないかな。
これさー、小沢が拾い上げで手を突っ込んできたら、なつかしの角福戦争の再来じゃねーのか?www
これも小沢さんの計算のうちじゃないかな? 少数派閥は力を失い、ますます冷や飯食わされて自民党離れてもかまわんという意見も出るだろう。そこでおいで、おいですりゃなびいてくるよ。反抗すれば徹底的に叩くのみ、津島派程度なら小選挙区で全員落選させることもできる。小沢さんは選挙中に石破の出身地に乗り込んで演説を打った。大盛況だったという。今、生殺与奪権は自民党総裁じゃなく、野党の党首が握ってる。
津島派の引き合いが今後の政治の焦点になるのは、間違いないだろうね。しかし、もし津島派が民主に合流すれば、いよいよ経世会+旧社会党(大きな政府)vs小泉・安倍自民(小さな政府)の対立が鮮明化するね。 現にもう衆院自民の半分は、小泉の息がかかった町村派と83会になってるわけだし。 いい傾向だ。実にいい傾向。 この政治劇が見たかったんだよ。僕は。
津島派が機を見て離党するとなると、小沢が十五年前に夢見た、「200人経世会で自民党をぶち割る」が現実化するわけだw 清和会一極支配、経団連の献金、小泉のパフォーマンス頼みでは、自民党の集票力に陰りが見えてくるな。地方を取り戻さないと自民党はヤバイ。
与党vs野党、保守vs革新、地方vs都市、生活vs理念……「戦後」の中で安定していたそれら二項対立の図式が軒並み混乱し始めている。そして、そのことが誰の目にも明らかになるようになった、それが大きな、重要な変化ではある。
混沌、ではない。おそらく、人の世の現実とは、いつもミもフタもなく素朴で明快だ。明快でないのならそれは、現実を見ようとする側の枠組みが混乱しているだけだろう。問題は、その混乱が明快な現実の側にいらぬ悪さをしてしまうこともまた人の世には平然とあり得てしまう、そのことだ。
年金問題なんて安倍に直接の責任ないだろ。関係ない問題を売国メディアに論理をすりかえられてやられてしまった。問題だったのは解決すべき優先順位を間違えたことだよ。地方の窮状を軽視しすぎたことを小沢に突かれたな。自民が地方に資金流してくれんとまだまだ立ち行かないとこがあるんだわな。今回はそれに対する不満票だった。地方に還元してくれればまた自民に投票するだろ。自民におんぶ抱っこな地域はたいてい接戦だった。
安倍が特段悪いとは思わんが怒涛の流れがどうしようもない。事務所費や年金といった目くらましみたいな一見大問題が胡散臭い。 国の根幹に関わる議論は何もなく怒りのイメージだけが渦巻く。 わが国はどうなるやら。
自民党に言っておく。今はネットが有るんだよ。小泉か飯島か知らんがネット世論に敏感な人もいた。ネットは工作するとこじゃない。工作カキコの隙間から真の世論を知る場所。今の政治家はこの辺がきちんと出来ないと支持はされない。
思想や信条じゃ腹の足しにならない。世の中ゼニカネだ、今日のメシだ、の明快さの外で、活字は呑気にまどろんでいることを続けさせてもらってきた。少なくとも、文科系と呼ばれたような領域はほぼそうだった。その恩恵の上にマスコミもジャーナリズムも幸せな花園を謳歌してきていたし、その歌や踊りがたとえ不器用で調子っぱずれでも「そういうもの」と許容し、時に囃し立てたり、からかったりしながらも生暖かく見守ってきたのも「国民」という名の観客たち、だった。
政治もまた、それら観客たちの気分や思惑を懸命に察知しながら、よりよく現実を編集し、動かしてゆく側へと「力」を組織し、誘導してゆく、そんなスキルの集積体、でもあった。だから手練手管は不可欠だったし、観客とやりとりしてゆく中で時には芸すら宿った。宿らないような程度の政治には「民意」が収斂してゆくことは決してなかった。
「民意」が一方のよりどころにしている実利には、単なるゼニカネや損得勘定で計測できる水準だけでなく、その日々の生にはおよそ不似合いに大文字の理念や理想と共に、いい加減で融通無碍な芸の領域さえも広大無辺に含まれている――このことの真の意味に理会できる政治家がいま、与野党を問わず果たしてどれくらいいるのだろう。「戦後」の内側に支えられていた政治から一歩向こう側へ踏み出してしまった、その兆しもまた、そんな理会によってよりよい未来への洞察へとつなげてゆけるよすがになる。
確かに馬鹿だけれども、でも、馬鹿というだけでもない――テレビの現場で長年「民意」と身体を張ってやりとりしてきた某キャスターの「観客」についての評言は、今のような状況でもなお、真摯にくみ取っておくべき何ものか、を含んでいる。
最近通ってる飲み屋で常連や店主(みんな年配の方々)と話してたら、靖国の話になったが、みんな安倍政権閣僚が誰も参拝しない事をだらしないと批判してた。改憲を訴えてる人が靖国参拝もできない弱腰じゃどうしようもないってね。まあそもそも戦後60年以上も経ってるのにガタガタ騒ぎになるのがおかしいとも言ってたけど。
でも、次は麻生じゃダメだって声もあったね。あいつは財閥のボンボンだからダメだと。ましてや小沢なんて論外だともね。小沢なんて政治と金で一番汚い奴じゃないかってさ。安酒場で飲んだくれてるオッサンたちですらこのくらいは語ってたよ。
安倍、神かもしれん・・・裏で小泉-安倍-麻生で大笑いしてたのかもしれん。衆議院3分の2おさえてたら、参議院なんかゴミみたいなもん。 そこに自民の腐った売国奴が長い任期で居座ってるから、 そこで落選させることで政治の一線から合法的に退場させると。
まさに「勝ってよし、負けてよし」だな。 小泉の言うとおりだ。