1996-02-01から1ヶ月間の記事一覧

薬害エイズ騒動の「悪役」登場

久々に極めつけの「悪役」がメディアの舞台に登場した。誰がって、ほれ、次から次へととんでもない事実が明らかになってくるエイズ薬害の問題で、その疑惑の要になっている元厚生省エイズ研究班長、阿部英センセイですって。 そのまんま吉良上野介でもやらせ…

「傷つく」という正義

いじめはいけない。やめるにこしたことはない。 別に改めて言うほどのこっちゃない。誰もがまずそう思っているはずだ。その限りでこのもの言いは圧倒的な「正義」であって、「戦争はいけない」とか「人殺しはいけない」などと同じ、誰も文句をつけにくい能書…

マンガ評・小林まこと『1・2の三四郎 2』(講談社)

歳をとる、というのは難しい。単なる年齢を加えるというだけならば、それは誰もが経験する、生き物なら逃れられぬ過程だ。しかし、うまく歳をとってゆくことは、現実はもとよりたとえ虚構の中でさえも、本当に難しい。 だが、小林まこと『1・2の三四郎2』…

東京新聞

解説 永沢光雄『AV女優』

● 声のいい男である。 低くて太い。心地良い。だが、生身の耳には心地良くても機械にはそうでもないらしく、話を聴いたテープを起こしているとかなり聞き取りにくかったりする。けれども、言葉が言葉として聞き取りにくくなる寸前のところで、じっとその響き…

永沢光雄『AV女優』解説

薬害エイズ訴訟の意義

エイズ薬害訴訟の原告団が国の加害責任を問うて厚生省前で座り込みを敢行した。 ウイルスに汚染された非加熱の輸入血液製剤のせいで、何も知らずにそれを投与された血友病の患者さんたちが心ならずもエイズに感染してしまったという、ひとまず誰も弁解の余地…

競馬とメディア、新たな時代と局面

競馬がメディアの舞台に登る機会が、とにかく飛躍的に増えた。中央競馬だけでもない。先日など、ある競走馬が全休日の大井競馬場から逃げ出して首都高速を数キロ走って大捕物を繰り広げたことが報道されたが、その後、その逃げた馬がレースに出走する日には…

インターネットの「自由」

近いうち必ずやられるぞ、と思っていたインターネット上でのわいせつ画像摘発がさっそく行なわれた。予測していたよりも動きが早い。ということは、それだけこの国のインターネット騒動とその背景にうごめく電脳詐欺は、すでに警察が見て見ないふりできない…

公務員、という仕事

「公務員」というのは、どうやら昨今一番の仇役だったりするらしい。 とにかくこういう不景気なご時世、「親方日の丸」の安全パイこの上ない仕事である、てな具合に世間からは見られているようであります。 もちろん、「公務員」と言ったってその中身となる…