凋落が止まらない@読売巨人軍

 巨人の凋落が止まらない。現在、首位阪神に12.5ゲーム差。自力優勝もすでに消滅。いや、成績もさることながらテレビの視聴率があなた、もう目もあてられない状態。スポンサーが軒並み頭を抱える始末で、試合中継自体も危ぶむ声まで出る始末。

なぜこうなってしまったのか。理由は簡単。ファンをなめているからだ。ゼニカネとメディアにおかいこぐるみで、自分たちのお客=市場が何を求めているのか感じ取ることができなくなってしまった、なのにそのことすら自覚できない仕組みに安住したまま、「球界の盟主」気取りでふんぞり返っていたから、そういう態度がファンにまでそっぽを向かれた、ひと口で言えばそれだけのことだ。

 先日は、人気挽回策のつもりか、未だ療養中の長嶋終身名誉監督(この肩書きも、なんだかなあ、だ)を東京ドームに連れてきていた。長嶋を引っ張り出せば、とまだ思っている、そのこと自体がもう救いようがない。長嶋を好きとか嫌いの問題ではない。むしろ長嶋は被害者だ。

 解決策は、まず、ナベツネ以下、そういう発想の今の幹部連がきっちり一線から身を引くこと。そして、巨人の選手だから、という特権意識を払拭すること。視聴率が下がってるんだからもうテレビで長々と中継なんかしなくていい、相撲みたいなダイジェストで十分、それよりナマの球場をおもしろくするからみなさん足運んでください――そう開き直るくらいの覚悟を見せよ。札束で他チームの四番をかき集めるような真似はもっての外。阪神もロッテも、二軍から生え抜きの選手を大事に育ててきたからこそ今の快進撃がある。清原にしろ小久保にしろ江藤にしろローズにしろ、元いたチームのユニフォームが巨人に変わっただけで今、あんなにみすぼらしく見えるのはなぜか。野球が好きなのでなく、巨人の選手であることが好きなんじゃないか、とまで勘繰られていることを恥じよ。まず、普通の球団になること。巨人の活路はそこにしかない。