江角マキコ、の内実


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 江角マキコってのは、えーと、ほれ、何のコマーシャルだったか全く覚えてないけれども、パッと気っ風良く脱いだシャツの下、裸の背中の筋肉のものすごい、あの女優さんでしょ? あれって見えそうで見えない胸に注目するのが世間並みの男なのかも知れないけど、それは違うね。まだ甘いね。肌目は粗そうだけど薄い皮膚の下に厚さ数ミリ見当の脂肪がまんべんなく乗っかったあの筋肉のコリッとした質感にグッとくるのが“通”ってもんだ、って何の“通”かよくわからんけど。*1

 何でも、元は実業団の女子バレーボール選手とか。さもありなん。いかにも鋭い瞬発力と素直な伸びのありそうなあの筋肉は、たとえば格闘技などやらせたらいいスピードのパンチを繰り出しそうな気配がする。重くはないけどピンポイントで効く、そんなパンチだ。彼女をメインに使った女性ボクサーものとか女性格闘技マニアものなんて、結構いい味なんじゃないですかね。マネージャーも女性。でもって、そういう女同士のビミョーな“友情”をひたすらねちっこく描く、なあんてね。

 閑話休題。その江角マキコが、桐島洋子の息子だというじきに下痢する上等な犬みたいな顔したカメラマン(名前よく知らん)*2 と一瞬で結婚して一瞬で離婚した。その原因がどうやら、彼女がケチだった、ということにされている。もちろんしょせん週刊誌のこと、何言い出しても今さらびっくりしないけど、でもさあ、割り勘主義で、外食しなくて、貯金に専念して、って、こりゃつまり、単に寮生活が長かった体育会出身特有の価値観ってことなんじゃないの? カネの苦労を本質的にしたことのなさそうなやんごとない育ちのぼんぼんと、かたや身体張ってセミプロの一線級あたりまで行ったようなゴリゴリの体育会とじゃ、食い合わせに初手からムリがあるのは明らか。何よりそんなもの、ここははばかりながらバツイチのひとりとしても言わせてもらうけど、離婚のほんとの理由なんざ当人同士だってよくわかってないかも知れないのだし、それでなくても何でもありの男女の仲、外野がとやかく言うこっちゃない。

 ただね、恋愛ってのは知らない自分のフタをうっかりあけちまうところがあるもんで、とりわけそんな「自分」があり得ることに気づいてそれとつきあいながら始末してゆく訓練をしないままにしてきた体育会の人間にとっちゃ鬼門であることには違いない。江角マキコって商品をプロモートした連中がどういう方面の商売人なのか全く知らないけど、そういう意味じゃメディアの舞台での彼女の“意味”って「男」なんじゃないかと思う。もっと言えば「兄貴」とか。もちろん、その自覚が彼女にあるかどうかは、これまた全く謎だけれども。

*1:森永製菓のfeeというチョコレートのCMであった。

*2:桐島ローランド、であった。