お仕事まわりの近況

 え~、あっという間に飽きられたのか、もうすっかりメディアに注目されなくなった白装束ですが、今月号の『正論』であたしゃ「白装束観察日記」を書いております。

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 【サイバッチ!】周辺の読者諸兄姉には思いっきりガイシュツのネタですが、活字のメディアにとっちゃあの騒動はなんだったんだ、ってあたりはやはり興味あるものらしくて、平均年齢の高そうな『正論』読者層に向かって、まあ、ざっとおさらい、みたいな感じにしてあるつもりですんで、そのへん斟酌していただければありがたいです。あ、この日刊【プチバッチ!】でも一部公開した現場画像なんかも、結構たくさん入っています。

 『週刊朝日』の短期連載「地方競馬が消えてゆく」が終わったんですが、あれこれとたまっていた仕事が気がついたらかなり渋滞してしまっていて、その後始末にちとドタバタしています。バカ山羊ネタでも、はたまた日垣ネタでも、ありがたいタレコミその他が舞い込んだり、また自前でいろいろと聞き込みやってまして、素材は結構おなかいっぱいたまってきてるもんで、ここは久々に自前の【サイバッチ!】インデプスの出番かな、という感じなんですけど、すまぬ、このへんもう少しお待ちあれ。特にバカ山羊関係、一部で言われてた「第15話からゴースト投入」説を根本から否定する情報を入手しておりますんで、そのへんひとつよろしくです。あ、あと、NHKへのメイル攻撃は組織的にはほとんどダメージないようですよ。むしろ電話の方が現場の担当者のお声も拝聴できていいんじゃないかな、とか言ってみたりして(笑)。

 その他、最近の仕事を少し。

 『週刊女性』の「戦争はどうしていけないのか?」という注文でコメント原稿。『週刊ポスト』のメディア批評では、ウッチャン@女子アナ踊り食い、の不倫騒動について通りすがりに張り倒し、SARS騒ぎで逆風吹き荒れる旅行業界はJTBの広報誌(みたいなもんです)『旅』では、観光バスガイドの民俗誌みたいなハナシを少し書きました。

 あと、野坂昭如さんが軽い脳梗塞で倒れたもんで、昭和文学会という学会での月例研究会みたいなところが招いていた講演に穴があきそうってんで、何のはずみかあたしにもおハチが回ってきて、なんかしゃべれ、とのおぼしめし。一昨年、国書刊行会から出た『野坂昭如コレクション』の解題をまるごと全部やらかしたご縁らしいんですが、学会なんてところから声かけられるのは何年ぶりでしょ(苦笑)。14日に早稲田大学の大隈小講堂で、ってことらしいですが。

 ● 柘植光彦「不滅の偶像・野坂昭如――終わらない一九七〇年代」
 ● 大月隆寛「野坂ブンガクは民俗資料だ!」

 柘植センセってのは、野坂の研究者で有名な方ですね。あたしゃブンガク方面はまるで外道なんですが、まあ、民俗学から眺めた野坂ブンガク、ってことでお座敷を勤めさせていただこうかな、と。あ、近代文学研究者の集まりらしいですから、いまどきのこって、カルスタ系のバカとかのスクツなのかも知れませんけど、いきなり殴ったり暴れたりってのはしないつもりです、一応。

 あとですね、去年、企画段階からかんでいながらあたしが倒れちまったもんで、実際には一本も原稿を書けずに編集部はもとより、その他の執筆陣にもご迷惑をかけちまった別冊宝島の『まれにみるバカ女』の続編が、はい、もうすぐ出ます。

 最近の別冊宝島、正しくは「別冊宝島Real」ですが、ご案内のように先日出たばかりの『北朝鮮利権の真相』が『同和利権の真相』に続いてまたまた場外ホームランみたいで、かつての100番台から200番台時代の勢いがここにきて戻ってきたようで、世間的には「宝島系」と思われてるあたしなんかもやっぱりうれしい限り。「バカ女」の続編では、昨今の「フェミファシズム」をもたらしてきた連中のもの言いや身振りをいちいちあげつらって例によって叩きまくる次第。上野千鶴子林真理子田嶋陽子といった定番のバカはもちろん、一部じゃ「神」扱いされてたりする飯島愛や、同じくオヤジ方面からスルーされている阿川佐和子までも容赦なくまな板に乗せております。小谷真理VS山形浩生の「オルタカルチャー」事件裁判についても、ええ、思いっきり体重乗せてブン殴ってますんで、ご期待くださいまし~

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 夏には、あたしがまだいたいけな学者ぶりっこをしていた頃の代表作のひとつ、『無法松の影』が文春文庫に入ります。「無法松の一生」をめぐるニッポン人の精神史誌、てなモティーフで、近代における「男らしさ」の有為転変を民俗学的に掘り下げた、という一編。あたし的には民俗誌事始めのつもりだった『厩舎物語』(日本エディタースクール出版部 いまはちくま文庫)や、その十年後の道しるべ『中津競馬物語』(不知火書房)などと並んで、愛着のある仕事です。

 ちょうどゲラが出てきたところで、文庫版のあとがきを今週末までに書かなきゃいけないんですが、もともと毎日新聞社から出たこちらの本も、新しい読者と出会えるのを楽しみにしています。特にバカフェミ方面ね。装丁は、毎日新聞版と同じく、別冊宝島の主戦デザイナー中山銀士御大。しぶい感じに仕上がってます。詳細わかったら、また【サイバッチ!】界隈のメディアで宣伝させていただきます。

 今日は日常雑記モードで失礼しました。



 数日前、ふだんの仕事用じゃなくて、画像処理なんかに使っていたパソコンがいきなりお亡くなりになりました。半ば自分で組んだようなものだったんで、結構ショック……。電源が逝ったのかと思って取り外してショップに持ち込んで見てもらったら、何ともなし。どうやらマザーボードが過電流か何かで昇天したらしくて、あわてて秋葉原かけずり回ってパーツ集めて組み直して再起動かけるのに手間とられちまいました。

 気がついたらなんだかんだで、部屋の中にパソコンやらパーツが結構転がってるんですよねえ。メカや機械はキライじゃないけど、小さい頃からあまり器用でもなくて、プラモもあまりちょんとこさえられなかったのに……う~ん、IT革命ってこんなカタチで押し寄せてるんだなあ、とちょっと感慨深かったのであります。

 NHKがこの8月にカラーフィルムだけで戦前、戦中の日本人の生活をとらえた番組をつくるようです。かなりよさげな企画ですね。「色」の記憶や経験が「歴史」にどう影響を与えるか、なんてあたしゃずいぶん前から考えていて、先の『無法松の影』でも触れてるんですが、こないだこの番宣を見てたら、出てきたデスクは昔、ETV特集で『コメと日本人』ってシリーズやった時に、朝鮮半島の植民地経営をテーマにあたしと一緒に韓国取材やらかした時のPD。そうかあ、もうみんな管理職なんだよなあ。でも、いい仕事してそうで、いまから楽しみです。