創刊40周年、のこと

 創刊40周年、ってのは、何にせよまずすごいですね。素直におめでとうございます、です。

 創刊当時、70年代初めの札幌のメディア状況がどんなものだったのか、『クオリティ』『財界さっぽろ』等の先行誌に対してどういうスタンスで殴り込んだのか、などなど記憶と経験、見聞含めて、そろそろ「民俗資料」として記述しておいていただきたいものです。

 個人的には新聞も雑誌も定期購読しなくなって久しく、そのへん申し訳ないのですが、ただ、全国区の新聞や雑誌が上から天蓋おっかぶせるように「地元」をコーティングしちまって以降、「地元」も全国区も共に衰退、共倒れの状況が絶賛進行中、のように見えます。もちろん札幌、北海道に限ったことでなく全国的な現象ですが、特に北海道に関してはその症状がなにげに深刻だなあ、と。にも関わらず、表面上は何となく平穏無事な気分のまま、今日も今日とて「昭和」なのんべんだらりが伝承、継続しているあたりの「ゆるさ」も含めて、まさに「ホッカイドウ学」の重要なお題でもあると思っています。

 だって、今更ですけど、かの道新がアレですよ。未だに北大と道庁が一番エラい、ということになっててそこに安住して恥じないブツが「文化人」「知識人」等の着ぐるみかぶってゆるキャラまがいに跋扈してる/させてるし、地元テレビのコメンテーターにはあんなバカやこんな詐欺師を考えなしにわざわざ東京から呼んできて並べるし、教組は教組で「ゆとり」以前にセンセ方自身がゆとりまくりの伝統堅持だし……とまあ、ある意味こんなにオモシロい現場はニッポン広しと言えどもそうはないかと。

 こんな状況、こういう土地柄の「地元」密着メディアなのですから、迷うことなし、愚直なまでに現場主義、身体を張った個別具体のことばだけを頼りに倦まずたゆまずあきらめず、願わくばもう一歩はっちゃける心意気を自らかき立てながら気っ風良く暴れていただきたいな、と。不肖わたくし、匹夫ながらいつでも火事場に馳せ参じる覚悟でおります。