情況

「SEALDs的なるもの」について

―――政治とは、単なる政治思想、イデオロギー、政策沙汰から党派や派閥の離合集散といった要素だけで解釈してしまっていいものでもない。誤解を恐れずに言えば、そんな表象と解釈、さらには芸能の範疇に含まれ得るような領域までまるごとひっくるめて、政治と…

「リメディアル」のはらむ,とりとめなくも壮大な射程距離

「リメディアル教育」というもの言いをちゃんと見知ったのは,恥ずかしながらここ数年のこと。97年の春,思うところあって当時勤めていた大学というか共同利用研を辞めてこのかた,丸10年の野良暮らしの後,縁あって今の職場にまた腰据えるようになったのを…

浮上してきた、もうひとつの「宗教」問題

一に体力、二に好奇心、三に自分と他人の区別がつくこと、四に信心。仏になるための条件だそうです。あたしが言ってんじゃない、ある宗派の坊さまがそうおっしゃってたんですが。 これ、最初に信心がきちゃうとまずいんだそうで。なぜか。最初に信心ありきの…

福島瑞穂、について

1. 福島瑞穂氏が「慰安婦」に走った理由は、世代の問題なのでしょうか? また、仙谷由人氏、高木健一氏、そして福島瑞穂氏とそろって香ばしい人たちが東大法学部の出身です。それは東大法学部アカデミズムの問題なのでしょうか? 動機の部分についての意見を…

朝日「慰安婦」報道「検証」記事について

8月5日の朝日の従軍慰安婦報道・検証記事は納得のいく内容だったと思うか。 *1 [いいえ] 納得も何も、あんたらやっぱりもう根本的に信用できない、って世間から思われてる、そのことに対する自覚が中の人がたにゃ未だにここまでないんだな、とそのことに改…

「鎖国」ノススメ

● 「鎖国」というと、いまどき何を、という顔をされます。怪訝な顔ならまだしも、時には時代錯誤のヘンな人間と決めつけられることも。 なるほど、多くの人がたが学校で、歴史の授業を介して習ってきた「鎖国」というもの言いには、江戸時代の閉鎖性、広い世界に…

反中韓なココロ――見えない水準の「政治」として

ああ、世の中ってこういう具合に変わってゆくのかなあ、と思ったりしています。中国や韓国、大手メディアじゃ「お隣さん」的に取り扱われる国々に対する認識や感覚が、ほんとにこちらが思ってる以上に大きく、それも底の方からゆっくりと地滑りを起こし始め…

東京オリンピック「内定」とその影響?

*1 ■開催までの7年間で激変する、新加入するインフラは何か? 首都高速が高層化? リニアの投入? 羽田のレベルアップ? いよいよお台場カジノが完成? カジノについてはオリンピックの動向とは別に、動きが加速され始めてますね。オリンピックを追い風にし…

「ネトウヨ」雑考

「ネトウヨ」というもの言いがあります。「ネットに棲息する右翼(的思想を持っている者)」とでもいうような意味らしい。昨今、雑誌その他の表のメディアでもちらほら使われ始めているようですから、眼にされた向きも少なくないかも。いや、それどころかそも…

「体罰」の背景

「体罰」というもの言いが、ひとり歩きをし始めました。 大阪は桜宮高校の体育科の生徒が自殺した事件から端を発して、例によって全国の学校でのスポーツ関連の部活動に関わる同様の事例がほじくり返されメディアの舞台に環流、そうこうするうち今度はオリン…

鳴り響き始めた“戦後の終焉”の号砲

「戦後レジームの脱却」、ということが言われています。言わずもがな、安倍内閣が掲げる金看板。先の第1次内閣のころほど表立って言わなくなっているように見えるのは戦術でしょうが、それでも、いまだ安倍さん自身の政治家としての課題として、おそらく最重…

雁屋哲、「海外在住」のもの言い稼業

● 暖簾に腕押し、糠に釘、どう言葉を尽くしたところでまず絶対に蛙のツラに小便。そんな物件相手に四つに組むことほど、心萎えるものはありません。お題に頂戴した雁屋哲などまさにその代表。これまでも各方面からさんざっぱら槍玉にあげられてはきてますが…

「売国阿韓」の百鬼夜行、その背景

● 阿る、という日本語を、やはりここは一発、記憶の昏がりから引っ張り出して使っておかねばならないようです。 おもねる、と読む。いや、読者諸兄姉には釈迦に説法、いまさら何を賢しらに、とお叱りを受けるのが関の山でしょうが、それほどまでに昨今、この…

「原発」言説の本質

● 「原発」、とりあえず知ったこっちゃねえ、です。 なぜか。だってほんとのところがわかんないから。ほんとのところ、を知るためのことばが壊滅しているとしか思えないから。昨今の「原発」をめぐるもの言いは、上下左右の立場に関係なく、いろんな意味で「…

ざまあみやかがれ、アメ公

*1 ざまあみやがれ、アメ公! ……てなことをいきなり言うと、いまどききれいにアブナいシト扱い、周囲十数メートル以内に誰もいなくなること必定でありますな。 あ、いや、いかにあたしだとて場所もわきまえずそんなこと言やしませんし、そこらの保守オヤジみ…

「尖閣」騒動の教訓

● ここ15年ほどの間、それこそかの「歴史教科書」問題あたりから広まっていた、わがニッポンの健気にもヘタレな草の根ナショナリズムに、ありがたい、一気に火をつけてくれることになったこの間の「尖閣」騒動、現在11月5日時点で、政府民主党があれだけ一般…

ざまあみやがれ、アメ公【草稿改】

*1 ざまあみやがれ、ヤンキー! ……てなことをいきなり言うと、いまどききれいにアブナいシト扱い、周囲十数メートル以内に誰もいなくなること必定でありますな。 あ、いや、いかにあたしだとて場所もわきまえずそんなこと言やしませんし、そこらの保守オヤジ…

ざまあみやがれ、アメ公【草稿】

*1 *2 ざまあみやがれ、アメ公! ……てなことをいきなり言うと、いまどききれいにアブナいシト扱い、周囲十数メートル以内に誰もいなくなること必定でありますな。 あ、いや、いかにあたしだとて場所もわきまえずそんなこと言やしませんし、そこらの保守オヤ…

記者クラブ「開放」の是非

● 記者クラブ、いる? いらない? なんでおれに訊こうと思ったの。ほかと違うこと言いそうだから? じゃあさ、なんでみんなおんなじような答えになると思う?*1 いや、総論は賛成なんですよ、上杉隆氏とかの言ってることには。記者クラブがおかしいなんてこ…

「保守」の再生って?

● 「保守」の再生が、改めて叫ばれています。 言うまでもない、わずか半年足らずでどうやら予想を超えてどうしようもないところにまで墜ちてしまった、昨年総選挙以降の今のこの「日本」の状況、「民主党ファシズム」とまで言挙げする向きまであるのも洒落に…

民主党以前/以降

● 民主党政権以前と以後、という分け方が、もしかしたら将来、いまの時代を語る時にされるようになるのかも知れない、そう感じています。 何がどう変わったのか、日々の視線からはよく見えないまま。なるほど、自民党が永田町を制御していたついこの間までと…

「民意」のありか・ 2009年衆院選

● ともあれ、いよいよ選挙である。衆議院の総選挙である。何も偉そうに野党に言われずとも、確かにひさかたぶりの「民意」を示す絶好の機会……のはずである。 前哨戦と言われた都議会選挙は、ご承知の通り、民主党のひとり躍進の結果に終わった。なるほど、自民…

「論壇」の行き着く先

● おい、この期に及んであんまりみっともない真似するんじゃねえ、と挨拶がわりに、まずは一喝。『諸君!』休刊に代表される、昨今の「思想」「言論」誌周辺の総崩れに対するメディアの舞台での侃々諤々、に対してであります。 たかが雑誌のひとつやふたつ、…

「民族」という都市伝説

● 改めていま、問いなおしてみたい言葉があります。ひとつではない。いくつもある。だから厄介です。 すでに解体過程が始まり、ぐずぐずに煮崩れてきているのいまやが誰の眼にも明らかになってきた「戦後」の言語空間を省みる意味で、そのような言葉たちと、そ…

没落してゆく「中堅」の不安

世界規模での金融「恐慌」、吹き荒れる失業の嵐に得体の知れぬ外国人の流入を促す「移民」の許容……かつて学校で習った歴史の教科書は20世紀前半の一章がそっくりそのまま眼前に繰り広げられているのかも知れない、と錯覚してしまうかも。いや、そんな深くも…

「日本」「日本人」は幻想?

「日本」なんて幻想だ、「日本人」だって大昔から混血繰り返してきてるんだからあてにならない――こういう系統のもの言いを得意げに振り回す学者、評論家、文化人がいます。先日の国籍法「改正」についての本欄拙稿にも、民俗学者のくせに「日本」「日本人」…

通俗としての「保守」

● 田母神騒動、こんなにいろんなところで尾を曳くとは、ちょっと予測していませんでした。 まず、ひと筆描きで言ってしまえば、これは「通俗としての保守」という水準を、いまどきうっかりと表沙汰にしてしまったできごとだ、ということです。 あたし個人と…

「タスポ」大苦戦(笑)

タスポが大苦戦のようです。例の自販機でタバコを買う時に必要になった個人認証カード。だから言わんこっちゃない。そんなしちめんどくさいこと言うならコンビニで買いだめしとくよ、カートンで、あるいは、ちょうどいい機会だからタバコやめちまえ、って人…

「ハケン」の労組って?

人並みであればそこそこ生きては行ける、とりあえず生かしてもらえる場所がある、かつてはそれが「世間」でした。 もちろん、生きるというのは、それでも素朴にきついことでした。自分の持って生まれた身体いっぱい、日々休みなく動いて汗をかいてようやく何…

「進駐軍」待望論

選択肢がありません。どう考え直してみてもダメ。選べない。このまま総選挙になったら、ほんとにわれら有権者軒並みフリーズ立ち往生。カレー味の何とやら、の究極の選択リアル版なわけで、もうやだこの国、この政治、という「気分」だけは、とりあえず現在の…